疑問:
脳のシワや腸壁は皮膚の化けたものと考えられます。
だから、免疫力を考える際には皮膚を第一に据えるべきではないでしょうか?
つまり、皮膚の自然免疫力を鍛えるのがメインで次に腸内免疫力について考えるべきではないしょうか?
なぜなら「腸内免疫力」は、第一次バリアーをかいくぐったものに対するシステムなので、
先ず皮膚の免疫力を高めるのが先決だと思います。
(回答)
とても熱心に、人体と免疫について考えておられる読者の方だと思いますので、発生学・免疫学・生理学それぞれの観点から整理してお答えしようと思います。
1. 『脳のシワや腸壁は皮膚が化けたもの』という理解について
発生学的には、皮膚と神経系(脳・脊髄)は「同じ胚葉由来」と言われることがありますが、
正確には、皮膚と神経系(脳・脊髄)は「外胚葉」から腸管と免疫系は「内胚葉」から分化します。 つまり、起源が同じではありますが、構造や機能が同一という意味ではありません。たとえば、
・皮膚は外界との物理・化学的バリア
・腸管は外界由来物質を能動的に取り込んで、
選別し、免疫情報に変換する器官つまり、かなり異なった器官なのです。
『脳のシワ』も、表面積を増やすための高度に特化した神経構造であって皮膚の角質構造や腸の絨毛とは形が似ているだけで、役割も情報処理の次元も、全く違います。
形が似ているからといって機能や優先順位を同一視するのは科学的には慎重であるべきだと考えます。
2. 『免疫は皮膚が第一、腸は第二』という順位付けについて
免疫学的に見ると、免疫系に順位や番付は存在しません。皮膚・呼吸器・消化器・泌尿器などはすべてそれぞれ異なる環境に適応した独立した免疫の前線組織です。
特に重要なのは、腸管免疫(GALT)が担っている役割です。GALTは、
・体内の免疫細胞の約70%が腸管周囲に存在する
・食物・腸内細菌・病原体を区別する『免疫教育の場』
・全身免疫の司令・調整を行う情報センター
つまり腸は
『皮膚をすり抜けた後の処理係』ではなく
免疫全体の方向性を決める中枢的な調整機構なのです。
皮膚の免疫が破綻していなくても腸管免疫の情報処理が乱れればアレルギー・慢性炎症・自己免疫疾患などが生じます。
3. 『腸は第一次バリアを潜ったものの処理器官』という考えの問題点について
腸は単なるバリアではありません。『栄養を選別』し『微生物と共存』して免疫機構に対して『過剰な反応』や『許容範囲を指示する』など極めて能動的な情報処理器官です。
『第二の脳』などとも呼ばれるのは、このためです。
臨床的、疫学的事実としても皮膚を清潔に保ち、外的刺激を減らしても腸内環境が破綻し、免疫機能が低下している人は病気になります。
発生学的な視点で言えば腸管は脳より先に形成されるのでむしろ腸が基盤である、とも言えます。この発生順は偶然ではなく『生命維持・栄養摂取・異物の識別・免疫の初期設計』
これらが先に成立しなければ高度な脳機能も意味を持たないからです。
また実際、脳がほとんど発達していない生物でも免疫系が機能していれば、生き延びることはできます。この点から見ても「皮膚が第一、腸が第二」という単純な序列化は、生命システム全体を捉えた考え方とは言えないと思います。
私の意見としましては、免疫に順位をつけるという発想そのものが科学的ではないと思います。つまり皮膚も重要・腸も重要・脳も重要です。しかしそれぞれは、役割も情報の種類も、
統合の仕方もまったく異なります。
免疫とは
『どこか一つを鍛えれば解決する』 という単純な仕組みではありません。もちろん、代謝物さえ摂っていれば免疫力が高まるとも言えません。
しかし腸管免疫機構は、全身の免疫機構のセンターとして、他の免疫機関の働きを
コントロールしていると言う点で現代免疫学では非常に重視されています。
🦠 腸内細菌と免疫のホント!
「善玉菌を増やせばすべて解決」って本当?
1
❌ よくある「嘘っぽい」主張
📖
免疫機能の98%は眠っている!
善玉菌が少ないせいだ!
🔬
ちょっと待って!
その98%…根拠ナシです😅
比喩を数字にしてるだけ!
2
免疫は「多くの要因」で決まる
👵
じゃあ、免疫が下がるのは
善玉菌不足だけが原因?
🧬
全然違う!
年齢・栄養・ホルモン・神経…
たくさんの要因が絡んでます。
そんなに単純じゃない!
3
⚠️ 腸内細菌も「老化」する!
👴
善玉菌をたくさん摂れば
若い頃に戻れるかな?
🦠
残念ながら…
腸内細菌も年齢とともに老化!
菌の数・種類・働きが落ちて
若い頃の状態には戻らないんです。
4
🌿 腸内は「生態系」バランスが命
📖
善玉菌だらけにすれば
最強の腸内環境!
🌱
それは間違い!
腸内は善玉菌・悪玉菌・日和見菌
がバランスよく共存する
生態系。善玉菌だらけは
むしろリスク!
5
🔑 本当に大事なのは「代謝物」
👵
じゃあ何を見ればいいの?
🔬
菌の「数」より
「何を作り出しているか」!
代謝物の質と量が鍵。
1000種類超の菌が
チームワークで働いてるんです!
6
💡 なぜ誤解が広まる?
👨⚕️
善玉菌を増やせば
すべて解決!(本より)
🧫
臨床の先生でも
腸内細菌の基礎研究は専門外のことも。
わかりやすい話が
一人歩きしてしまう😔
🎯 まとめ「善玉菌を増やせばOK」は単純すぎる!
腸内環境は1000種類超の菌が作る複雑な生態系。
菌の「数」より「働き(代謝物)」に注目しよう!