Band On The Run | John's BOOROCKSブログ-I Love The Beatles, Fender Guitars & Movies!

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ハンドメイド・エフェクター・ブランドBOOROCKS(ブロックス)のスタッフによる、音楽(BEATLES & Fender)と映画の気ままなブログ。

こんにちは。まだリハビリ中のJohnです。ビートルズ関連の事実に基づいフィクションをお送りしていますが、今回も新たなお話を用意いたしました。お楽しみください。



Band On The Run

「実は今度、アフリカのコンゴに行ってレコーディングしようと思ってる。皆もいくだろう?」とポールが切り出した時、意に反してメンバーのほとんどが反対の意を表明したのだ。
 最先鋒のヘンリー(・マッカロー)が言う「何でアフリカくんだりに行って、レコーディングしなければいけないんだ?俺は御免だ。絶対にいかない。行けというならウィングスを辞める。」彼はそ言うと立ち上がり、部屋を出て行った。
「あんなに言わなくたっていいだろう。なあ、デニー(・レーン)、君は行くだろう?」とポールが言った。
 デニーが答えて言った。「ああ、行くとも。」
 しかしこの時、ドラムスのデニー(・シーウェル)が口を開いた。「私もちょっとアフリカはつらいな。ニューヨークに女房・子供がいるからね。」
 ポールは「仕方ない。俺とリンダ、デニーの3人で行くか。」
 するとデニーが「何でアフリカなんだ、ポール?」と聞いてきた。
「実はビートルズの頃にアフリカへ行く計画があったんだ。アフリカで大勢で『Hey Jude』のリフレイン部分を大合唱しようと思ったんだけど、ジョージの強硬な反対でこの話は流れたんだ。」
「ふーん、そのリベンジという訳か。」

 という訳で、3人は、コンゴにあるジンジャー・ベイカー(元クリーム)のスタジオを目指した。スタジオでは多重録音でポールがドラムスまで担当した。つまり殆どポールのソロ・アルバムに近い作風なのだ。ポールが八面六臂の活躍を見せたある日の夕刻、3人はホテルを目指して車を飛ばしていた。すると前方に道路を遮るように止まっている車を見つけた。事故でもあったのかと車を横に止め、辺りを見渡した。すると、数人の男たちが出てきて突然銃を出して「手を挙げろ、強盗だ。金を出せ。」と脅した。
 驚いたポールは、リンダをかばうようにしたが、リンダはその手を払いのけ「これはビートルズのポールよ。ビートルズのポールなのよ!」と叫んだ。ひるんだ男たちは幾ばくかの金だけを取って逃げていった。
 こうしてリンダの一言がポールの命を救ったのだ。