Girl | John's BOOROCKSブログ-I Love The Beatles, Fender Guitars & Movies!

John's BOOROCKSブログ-I Love The Beatles, Fender Guitars & Movies!

ハンドメイド・エフェクター・ブランドBOOROCKS(ブロックス)のスタッフによる、音楽(BEATLES & Fender)と映画の気ままなブログ。

こんにちは。まだリハビリ中のJohnです。これまでビートルズ関連の事実に基づいたフィクションをお送りしてきましたが、今日もその続きです。お楽しみください。





ガール



 1965年のある日、ジョンはいつものようにロンドンの街に繰り出していた。ある店でギリシャのミュージシャンによる出し物を見た。ジョンの目は、その歌手のバックで奏でられているブズーキという民族楽器に引き付けられた。日本でいうマンドリンのようなボディに長いネック部に付いた弦楽器である。通常6本ないしの8本弦が3、あるいは4コースで付けられている。ジョンは、ギリシャにブズーキという楽器があることは知っていたが、実際見るのは初めてだった。ジョンは、その哀愁を帯びた音色に魅せられた。丁度12弦のアコースティック・ギターのような音色だ。

 自宅に帰った後、ジョンは起きてジョンの帰りを待っていたシンシアに、興奮気味に言った。「今日いいものを聞いたよ。ギリシャの楽器でブズーキって言うんだ。すごくいい音が出てた。あんな曲を作ってみようと思ったんだよ。まあ、やってみるわ。」と言いながらジョンは立てかけてあったギブソンのアコースティック・ギターを取った。それを見てシンシアは「また今夜もジョンは徹夜で曲作りの様子ね。」と思ったので先に床に着くことにした。
「先に寝てていいよ、シン。お休み。」
「はい、お休み、ジョン。」
 そう言いながらもジョンはギターを弾き続けた。

 翌日、スタジオ入りしたジョンは、昨夜の体験をポールに話した。『何しろ哀愁に満ちた曲だったんだ。あんな曲を作ろうと思って昨日作った曲だよ。」と言ってジョンは、手元のギターを抱えた。まだジョンは昨日作ったばかりの、歌詞まだが付いていない曲をハミングで歌った。
 それを聞きながらポールがギターをジョンに合わせるように一緒に弾いた。ポールはブズーキの存在と音色を知っており記憶していた。その記憶の底からブズーキ風なギターソロをアドリブで弾いてみた。
 するとジョンが喜んで「上手い、上手い。そんな感じだ。」と手を叩いて喜んだ。結局ポールのアイデアが採用され、ギターソロはアコースティック・ぎた- 2本によるブズーキ風のソロとなった。

 その3日後、ジョン7はこの曲に歌詞を付けてきた。昨夜読んだキリスト教関連の一節も加えて、気位の高い女を描いてみた。ただし遊び心も忘れなかった。ミドル部のポールとジョージのコーラスを「…Tit,Tit…」と歌わせたのだ。これは(小娘、若い女、やせ馬、駄馬、スラングとして『おっぱい』という意味)で使われた。さらに息継ぎ部分では、あえていきに音を入れているが、これはマリファナを吸うときに一緒に息を吸うがその音を模した。こうして完成したのが哀愁に満ちた『ガール』である