
(1986年にイギリスでリリースされた初期ムーディーブルースのベスト盤)
しかし1966年にデニー・レインをを含む2人が脱退、新メンバーとしてジャスティン・ヘイワードとジョン・ロッジを加えたことで、バンドの方向性が一変します。その切っ掛けとなったのが、1967年6月にリリースされたビートルズのアルバム『SGT. Pepper’s Lonely Hearts Club Band』でした。このアルバムによって、ロックの可能性に目を開かされたアーティストは数多く、ムーディーブルースもその一人と言えましょう。彼らは、その年の暮れに、『Days of Future Past』というアルバムをリリースしました。この作品は、オーケストラを大幅に取入れて、アルバム全編にトータル性を持たせた画期的な作品でした。
このアルバムに収録された「Nights in White Satin(サテンの夜)」はシングル・カットされ、小ヒットとなりましたが、5年後の1972年に全米でもリバイバルで大ヒットしています。
(「サテンの夜」)
その後もムーディーブルースは、『In Search Of The Lost Chord(失われたコードを求めて)』(1968年)、『On The Threshold Of A Dream(夢幻)』(1969年)、『To Our Children's Children's Children(子供たちの子供たちの子供たちへ)』(1969年)、『A Question Of Balance』(1970年)と立て続けにヒット・アルバムをリリースしていきます。
彼らの音楽性は、後のプログレッシヴ・ロックとは異なり、クラシカルな要素を大きくフィーチャーした彼らの音楽性は、判り易さ、聴き易さを基本としており、それにより当時は若者だけのものとされていたロックへの偏見を取り払い、大人世代からも大きな支持を得られるようにした功績は、非常に大きなものがあります。
この後プログレは、彼らのクラシカルな要素をさらに取り込んで前衛的な要素も加味したイエス、さらにジャズ的な要素を取入れたエマーソン・レイク&パーマー、最先端のシンサシザーを大幅に取入れたキング・クリムゾン、そしてロックの要素を丹念にドラムチックに積み上げるピンクフロイドなどが現れてきます。そんな彼らが活躍できるフィールドを開いたバンドが、ムーディーブルースと言えるかもしれません。
この続きはまた明日に。