アップル・レコードのソウル・クィーン/ドリス・トロイ(その2) | John's BOOROCKSブログ-I Love The Beatles, Fender Guitars & Movies!

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ビートルズの設立したアップル・レコードでは、才能はあるが光の当たらないアーティストを世に紹介するという理念もありました。そんな中でジョージ・ハリスンが見込んだ女性ソウル・シンガーがドリス・トロイでした。昨日に続いて、ドリスの話です。


(アップル・レコードから、アルバムに先駆けてリリースされたシングル「Ain’t That Cute」)

昨日は、ドリスが友人のマディリン・ベルの招きでアメリカからロンドンに渡り、様々なセッションに参加した話をしました。そんなセッションの中にジョージ・ハリスンの主宰するものがありました。ジョージが力を入れてバックアップしていた、ビリー・プレストンのレコーディング・セッションでした。
その時にドリスを気に入ったジョージが、「レコーディング契約はしてる?」と尋ねてきたそうです。フリーであると答えると、ジョージは「アップルと契約しない?」と勧めてきたとのこと。こうしてアップル・アーティストとなったドリスは、自身で作曲もプロデュースもできるため、ジョージと共同プロデューサーとして自身のプロジェクトを進めることになります。

ジョージの力の入れ様は物凄く、エリック・クラプトン、リンゴ、スティーヴ・スティルス、ビリー・プレストン、デラニー&ボニー、クラウス・フォアマンなど、彼のファミリー・チームをつぎ込んでレコーディング・セッションが始まります。そんな時にジョージの母が亡くなります。彼の落胆は大きく、セッションを続けることが難しくなった時、ジョージに替わってビリー・プレストンがプロデューサー代わりとなって、レコーディングを進めたそうです。

アップルではジョージの指示で、ドリスのオフィスまで用意してくれたようで、ビートルズの他のメンバーとも上手くいっていたとのこと。例えばジョンのセッションにも参加して、「Give Peace A Chance」や「Power To The People」、またリンゴのアルバム『Sentimental Journey』などにも参加したと語っています。ポールとリンダも良くしてくれたとのこと。

こうしてアップルの全力のバックアップにより完成したのが、ドリス・トロイのアップルでの唯一のアルバム『Doris Troy』でした。しかし、大勢のスーパースター達が参加したことが仇となり、許諾問題ですぐにはリリースが出来ない状態に陥り、加えてビートルズ自身の解散の時期に当たり、予定よりも半年ほど遅れた、1970年9月にやっと陽の目を見られることになります。が、他のレーベルのアーティストの許諾問題を恐れたため、スーパースター達が参加したことは一切クレジットされませんでした。

この続きはまた明日に。