
先週、椎名誠さんの『新橋烏森口青春編』を読んだのですが、やはり読みたくなったのは、椎名さんの克美荘での若き日々を描いたこの作品でした。これを読むのは3度目か4度目なのですが、何度読んでも面白く読めるのは実話だからでしょうか。
当時、椎名さんは沢野ひとしさん(後にイラストレーター)、木村晋介さん(後に弁護士)らと克美荘の小さな部屋で共同生活を行っていたのですが、その毎日がまるで漫画を読む様に面白い! 何よりもイイのは、彼らがうわべだけの付き合いではなく、口には決して出さないけれども深い信頼感で繋がっているのが手に取る様に判る部分、そしてひたすら飲む! これは、正しい青春です。
もう一つ面白いことが、女の話が出て来ないんです。出たとしても非常にプラトニックで、あくまでも一種変わった男の友情の話に終始する点ですかね。この部分、意外とハマります。やはり友人って大切なんです。私も親友と呼べる奴が一人いたのですが、10年と少し前に、突然先立たれてしまいました。大人になってから、本気で泣いたのはその時だけです。今でも、そいつとまたバンドをやりたかったなァと思い出すことも多いんです。そんなことを思い出させられるんです。この作品を読んでいると。だから、椎名さんの青春時代を書いたこのシリーズが、自分にとっても特別なのかもしれません。
ただし私の学生時代には、椎名さんの様に喧嘩ばかりの日々など経験ありませんけど。