事実上、ZONEはこの曲から実際に生演奏するための特訓を始めています。演奏するに当たって、TAKAYOのためにアコースティック・ギターを用意する事になり、フェンダー傘下のギルド(Guild)ブランドのギターを用意しました。
ギルドは、元々ニューヨークにあったギター・メーカー、エピフォン(Epiphone)が1950年代にギブソンに吸収されるにあたって、その技術者達が独立して作られたメーカーでした。サイモンとガーファンクルのポール・サイモンやジョン・デンバーといったアメリカの大御所たちによって愛用されていたギター・ブランドがギルドでした。ギルドは、1990年代半ばにフェンダーの傘下となり、フェンダー社のアコースティック・ギター戦略の核となっていました。
TAKAYOのギターを選定するに当たって事務所/SONY側から来たリクエストは、小柄な彼女のために小さめのボディの楽器がほしい、とのことでした。ギルドには、元々ソングバードという小型・薄型のボディを持ったギターがあり、これが良いだろうということになりました。丁度ギブソンのレスポール・モデルと良く似た形状のボディながら、ホロウ・ボディ(空洞のあるボディ構造)を持ち、ピックアップを内蔵したエレクトリック・アコースティック・ギターがソングバード(Guild S4-CE)でした。

(Guild S4-CE、ソングバードの愛称で呼ばれていました。)
フェンダーUSA本社に早速確認したところ、実はこの時期すでに廃番となっていたのです。すぐに現有在庫をかき集めました。何とか2本を確保し、ネックの細い方を調整してTAKAYOのために送り出しました。調整は、なるべく弦高を下げること、ネックのエッジを落として持ち易くすること、この二点に絞りました。その一方で、フェンダー本社に対して、スペシャル・オーダーでこのS4-CE(ソングバード)を復刻生産してもらえるように手配したのです。そのオーダーをフェンダー本社が受け入れて、ギターが仕上がってきたのは、2003年のことで、その中のチェリーサンバースト仕上げのS4-CEがMAIKOの元に行きました。MAIKOが2003年ツアーで、アコースティック・ギターを弾きたいと聞いていたので準備していたのですが、実際にはMAIKOがツアー前に交通事故に遭ってしまったために、その年のツアーでは実現できず、翌2004年ツアーでやっと実現しています。これは余談。
この続きはまた明日。