ビートルズ、シングル盤、私的雑感(その2)Love Me Do/P.S. I Love You | John's BOOROCKSブログ-I Love The Beatles, Fender Guitars & Movies!

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昨日から書き始めたビートルズのシングル盤の勝手気ままな話、今日はその続きです。今回もデビュー・シングル「Love Me Do / P.S. I Love You」の話です。

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(USA盤「Love Me Do」。CapitolではなくVJレコード傘下のトーリー・レーベルからリリースされました。)

「Love Me Do」という曲は、ビートルズのオリジナル曲の中でも非常に黒っぽいサウンドを持っています。その理由はまず第一に、コード進行こそ異なりますが、基本的にブルース・スケールで作曲され、含まれるコードもG7、C7、D7という、Gのブルースの基本コードで構成されていること。そして第二にハーモニー構成が、西洋音楽によく使われる3度の和音ではなく、5度と4度のハーモニーが基調となっていることです。そしてもう一つ、ジョンのハーモニカがブルースの雰囲気をさらに醸し出しています。ちなみにジョンの使用したハーモニカは、ブルースハープではなく、ホーナーのクロマチック・タイプでした。(イントロに合わせてクロス奏法でCのキーのブルースハープを使用すると、間奏のメロディ部分ではGのキーに持ち替えなければ吹けません。)

この曲のハーモニカの直前にブレイクが入って、ポール一人で「Love me do」と歌う部分は、元々はジョンが歌っていたのですが、ハーモニカのフレーズをジョンが吹くために、急遽ポールが歌うことになったとのこと。この辺りにもジョージ・マーティンの意図が働いていそうな臭いがしますね。

この曲がベスト・アルバム『THE BEATLES 1』に収録されたのは少々不思議な想いがしますね。そもそもこのアルバムは、世界のどこかでNo.1になったものという括りで編集されたものです。「Love Me Do」は、1964年にビートルズがアメリカを陥落させた際に、一週だけチャートのトップに立っているのです。本ブログの最初に掲載したジャケットは、アメリカVJレコード傘下のトーリー・レーベルというマイナー・レーベルでリリースされたものでした。EMI系列のキャピトル・レコードが「I Want To Hold Your Hand」以前のビートルズの曲のアメリカ・リリースを拒んだため、やむなくVJレコードと契約したのですが、キャピトルが重い腰を「I Want To Hold Your Hand」でやっと上げたところ、爆発的なヒットとなったのです。その余波で、「Love Me Do」は一週だけアメリカで一位になったという訳でした。VJレコードは完全に漁父の利、という事ですね。

ところで、この「Love Me Do」とB面の「P.S. I Love You」は、当時のEMI傘下のArdmore & Beechwood Musicが版権管理を任されました。ビートルズとディック・ジェームズがNorthern Songsを立ち上げるのは、「Please Please Me」のヒットの後からですので、この時点では版権管理会社は未定だったのです。Northern Songsが後にマイケル・ジャクソンの手に渡り、ビートルズ自身が楽曲の権利を持てなくなったのですが、この「Love Me Do」と「P.S. I Love You」だけは、それを免れました。Northern Songsの件で懲りたポールは、この2曲の版権を買い戻し、現在では彼の会社、MPLコミュニケーションズで管理しています。

余談ですが「Please Please Me」と「Ask Me Why」に関しては、これもNorthern Songs管理下の曲ではなかったのですが、管理会社であったDick James Musicが現在ではユニヴァーサル.ミュージックに買い取られているため、Universal/Dick James Musicの管理という表記となっています。

この続きはまた明日。