電車で移動中、ドアがプッシューと開くたびに、キャリーの中のマウはビクっとしました。
11ヶ月で既に5キロ近く体重があったので、マウがキャリーの中で足踏みすると、キャリーを乗せた太ももに足の形がぐいぐい伝わってきました。膝のほうで丸くなってしまい、支えるのがしんどかったので、キャリーを前後逆にして手前に重みがかかるようにしました。
これまで一度も鳴き声を聞きませんでした。
家に帰ってキャリーのふたを開けましたが、当然出てきません。
キャリーを開けっ放しにして、おもちゃを買うために、歩いて近所のペットショップコジマへ出かけました。
戻ってくると、マウはベッドの下に隠れていました。
30日、31日の土日にわたり、ベッドの下に向かって「にゃー にゃー でてきてー でてきてー」と時々呼びかける週末となりました。
当時名前はまだなく、推定生まれ月や出身地にちなんだ名前をと考えましたが、何度もにゃーと呼んでしまった後だったこともあり、割と近い音でマウとしました。
飲まず喰わずトイレも使わずで一日半が経ちました。
でも家についた最初の時からずっと、おもちゃをベッド下に入れてちょっかいをかけると、じゃれついて、ひっくりかえって、首をかしげて、反応します。
慣れない恐い環境の中で、「僕はかわいいでしょう?僕はかわいいでしょう?僕に優しくしてくれるのでしょう?」と、必死にアピールしていたのだと思います。
健気で可哀想でかわいかったマウ。
ああいう姿はもう二度と見られないだろうけれど、それは仕方ない・・・。
あけて月曜になった真夜中、私が座椅子に座って背を向けている隙に、ベッドの脇に置いた猫缶ごはんにつられて出てくると、マウはかわいい僕アピール顔とは全然違う顔で、
ガブガブと食いつきました。
でもまだ数日、食べたら引っ込む日々が続いたと思います。
半身だけベッドから出てきて、様子を伺ったりしていました。
爪が立ってますが、力は入っていません。

