母は、診療室へ通され、
エコーにより、
お腹の中の赤ちゃんの様子を見るために、
お腹を出して、ベッドへ横になるように言われた。
母は横になってお腹を出し、
すぐに、先生に、
超音波の出る機械をお腹に当てられた。
(この、超音波により、お腹の中の胎児の様子を、
映像は白黒なのだが、見ることが出来るのだ。)
→イマイチ上手く説明が出来ないでホント申し訳ないのですが、、
まぁ、、とにかく、お腹の中の赤ちゃんを見れるモノと思って下さぃ)
母は、すぐ横にあったモニターに自分のお腹の子が写し出されたのを見つめた。
(あれ…?)
母が気付いた、ソレと同時に、先生は、映像を中断させた。
先生は、
母側にあるのとは別の、
先生側にあるモニターを見ながら、
「すぐに検査をしなくてはなりません」
と厳しい口調で言った。
先生の顔は強張っていた。
母は、今言われた言葉すらも理解出来なかったのだが、
声のニュアンスで、気持ちに緊張が走っていた。
そこに、更に先生の顔を見て、体が固まってしまった。
…ついさっき見た映像に、とてつもない、違和感を感じていたばかりだ。
そこに、先生の強張る顔。
自分の感じた違和感が、
気のせいではなかった事を物語っていた。
(やっぱり何かあったんだ…。)
チラッとしか見れなかったから、ハッキリとはわからないのに。。
何故なのか、一瞬で全身に嫌な予感が駆け巡った。
母は、先生に話かけられた。
母は英語しか話せないから、何を言われているのかサッパリわからなかった。
「英語を話せるスタッフさんはいませんか?」
と英語で聞いてみた。
そしたら、
「い ま か ら 、け ん さ を お こ な い ま す ね」
と、日本語でゆっくり返事が返ってきた。
母は、ゆっくり話されても意味がわからないため、もう一度聞いてみた。
「英語の話せるスタッフさんはいませんか?」
と。
先生と看護婦さんは顔を見合わせた。
誰も英語を話る人がいなかったのだ。
先生は、この事態を、英語で説明する事が出来ないため、困惑した。
ゆっくりと日本語で説明する事しか出来なかった。
先生は、母の目を見て、
もう一度、ゆっくりと、静かな声で、
「今 か ら 検査 を し ま す ね」
とだけ言って、診療室から出て行った。
これを聞いた瞬間、母の頭は真っ白になった。
「赤ちゃんが…ヒデキが、癌だなんて…!!」
母は泣き崩れた。
この時、母は、とんでもない聞き間違いをしていた。
英語を話せる人はいないか?と、聞いた後の返答だったので、
英語で話しかけてくれたと勘違いしていた。
検査 を cancer(癌)と聞き取ったのだ。
母の中で勝手に、
さっき見た映像に感じた違和感と、今、先生から聞いた言葉とで、一本の線に繋がってしまった。。

