大会は進み遂に大トリ、ホールド競技に移ります。


ヘルニア3個持ちの腰は既にパンパンで限界近く、


やめて!もう腰のライフはゼロよ!

(cv.さいとう まき)


という声が聞こえたような気がしましたがそれはそれ、これはこれ。


という事で競技開始。使用されるのは握撃ホーンです。


錘を吊り下げたこの太さ45mmの器具を力一杯掴んでリフトする種目で、昨年から太さが少し細くなり、表面にローレット加工が施されるという「器具のマイナー変更」がありました。


そして今回この種目にはもう一つ大きな「ルール変更」がありました。

それが


・試技しない側の手は身体に触れてはならない。


という点です。


一見何のことはないルールなのですが、これが後々曲者と判明する事に…


私も聞いた時は「まぁ大丈夫だろう」と思ってました。思ってたんですルール説明聞いた時は。ここら辺は話を進めてその中で書いていきます…


さて、この競技私はてっきりローレット加工をした方が重さが上がると思っていたのですが、これがなんとも不思議で「逆に扱える重さが落ちたという話を聞いた」と大会参加者のKさんやUさんから教えてもらいました。


私自身はアップで60kgを触った所、そこまで大きく落ちはしないかな…という感触が。

とりあえず現状リードを許しているためどこかで勝負が必要になります。

第一試技は75kgを選択。

75kgは普段ならしっかりとリフトできる重さです。

ここをしっかりクリアして第ニ、第三試技で勝負をかける作戦をとることに決めました。


自分の番になり、壇上に登ってプラットフォームに立った後、平常心でホーンを掴みリフト!

よぉし完璧ィと思い審判長を(若干ドヤ顔で)見た所、


そこには高々と天空に上がる赤旗が!!


いつも審判をして下さっているyoungさんから一言。「あ、あのー、手が…」



あああああああー!!

わすれとった〜〜!!!

思いっきり左前腕を左太ももに置いたままリフト。

紛う事なき美しきファール…



ただ言い訳を少しさせて下さい。


皆さんが中腰の体勢で下にある重い物をどちらかの手でとろうとしたとします。

反対側の手はどこにありますか?


大多数の方は自然と太ももの上に前腕が乗る形になると思います。

おそらくこれは最も身体(特に腰)に負担なく持ち上げれる体勢を無意識のうちにとっているのだろうと思います。


特に腰が悪い私は練習からこの体勢が染み付いてしまい、本番で「やっちゃった」訳です。

(なお、世界の握力競技では「反対の手は身体に触れない」という今回のルールが標準だそうです。)


長い言い訳終わり。


第一試技をミスで落としてしまいましたが、リフト自体はいい感じでした。

一応握撃さんに確認したところ、ファールした場合でも次の試技で重量アップは可能とのこと。


おそらく第二試技で80kgに望んだ場合7、8割くらいの確率でリフト可能と感じました。

75kgをもう一度挟んで第三試技だと前腕のスタミナが持つか微妙なところ。

とはいえ第二試技で80kgに上げてファールになれば記録なしになる可能性がめっちゃ高いのが目に見えてます。。。


ピンチに引き続き頭の中を回転させて悩みながらも申請重量を用紙に記入。


という事で第三試技。


意識をかなりして左手を身体から離し、ホーンを握りしめ渾身の力でリフト!


今度こそ完璧!と思い審判長を見たところ…


白旗!




え、えがったぁ〜…



80kg成功!✌️


これで全ての競技で記録が残ります。


勢いに乗って第三試技は85kgを申請。リラックスして望みましたが、、、


全く相手にされず撃沈!!


完全に前腕がバテてしまいました。

これで私の全ての第4回握力王大会の競技は終了。

ホーンの記録は

80kg


記録自体は納得ですが、ルール違反のファールは反省点。

19センチ未満の部でホーンを1番上げたのはなんと高校生のK選手!

私がびくともしなかった85kgを見事にリフトしてました。

本当に末恐ろしいです。


さて、部門別の方はクラッシュ力に続いてまたしてもおよカトさんと握手KIDさんが激突しましたが、なんと

両者ともに100kg成功!!


同重量ということで手が小さいKIDさんがホールド王に輝きました!


KIDさんは私が握力を鍛え始めた頃からずっとお世話になっている大先輩です。

来年は万全の状態で挑めたらと仰っていたので、どのくらいの記録が出るのか楽しみです。


最後に私の方の結果ですが、ホーンで勝負をかけたのが功を奏し僅差で上級19センチ未満の部で昨年に続いて優勝出来ました。


Xでもポストしましたが、大会主催者、関係者の方々、そして参加者の方々のおかげで本当に楽しい時間が過ごせました。


この場を借りて今一度お礼を申し上げたいと思います。


ありがとうございました。