皆様､こんばんは｡

休み二日目の夜中です｡昨日は真夏日の予報でしたので昼寝をしても暑さで飛び起きるかと思っていたのですがその心配が無い過ごし易さ…そして夜は窓を開けていると肌寒さを感じる程です｡この記事を打込後は酒を飲みながら映画鑑賞をしまた昼頃迄就寝する予定です｡さて本日は此方の作品を…VHS/DVD化作品(但しDVDはAmazonの購入者レビューを読むとアメリカ等々の北米向けの為､リージョンコードの変更が可能な機器=パソコン等々でしか鑑賞出来ない様ですので注意です)で有料動画配信は行われていませんが､俺は有料波の衛星劇場で｢深作欣二没後20年特集｣で鑑賞しました｡

｢黒薔薇の館｣昭和44年1月25日公開･松田寬夫/深作欣二の共同脚本･深作欣二監督･松竹制作｡

黒薔薇の館：映画作品情報・あらすじ・評価｜MOVIE WALKER PRESS 映画黒薔薇の館(1969年1月25日公開の映画)の作品情報。あらすじ、上映スケジュール、評価・レビュー、関連ニュース。「恐喝こそわが人生」の松田寛夫と深作欣二が共同でシナリオを執筆し、深作が妖麗な謎の女をめぐる異常な性…

moviewalker.jp

大企業の社長･小沢栄太郎が道楽で経営するクラブに､城アキラ(=ジョー山中)を引き連れて毎晩決まった時間に現れ愛の歌を披露して客を魅了し決まった時間にスッと消える謎の美女､丸山明宏(現･美輪明宏)…しかし数日後｢俺の妻｣と言う西村晃･勤務先の金を横領して迄も嵌り込んだ川津祐介･賭場で抜群の感を持っている事に惚れ込んだ船乗りの内田良平が現れ､うち川津さん･内田さんはその直後に死亡してしまいます｡目撃者が多数居た為丸山さんの潔白は証明されますが｢あたしは悪い女｣と自ら告白…その言葉に少々不安を覚えながらも小沢さんは丸山さんの身辺に投資し店も更に盛況しますが､駆け落ちしたはずの小沢さんの実子･田村正和が帰ってきた事･加えて猫かぶりが大好きと言う丸山さんが田村さんと親しくなった事で状況は変化し始め…

観始めた時には｢序章が少々長いかなぁ…｣と感じながらも｢サクさんの作品だから期待しててもいいだろう｣と確信､その確信は間違ってはいませんでした｡西村さん･川津さん･内田さん･付き人の城さんの誰に最も愛を注いでいるのか(又は感じているのか)?将又愛を歌ってはいても四人に対する愛は見せかけで､妻帯者の小沢さんに近付いたのは金の為なのか同情なのか(因みに小沢さんの女房は過去の浮気旅行の際に事故に遭い半身不随となっています)?等々色々と考えてしまう｡更に｢微温湯に浸かったままでいたい!｣と望む精神が子供のまま身体だけ成人した田村さんの甘えん坊振りに乗ったのは母性本能の表れかとも思ってしまいます｡そんな田村さんが人生の二者択一に迫られた時､実父とその愛人の何方を選ぶのかが最大の見所!そして､丸山さんの意識の大きな変化は｢或る日の電話で小沢さんが何の気無しに放った一言ではないか?｣と俺は思いましたし､毎日華麗に現れては客を魅了し喝采に浸ったのは何かを覚悟して華々しく散ろうとする人間の最後の欲の一つなのかとも｡

愛を歌う謎の女に魅せられる野郎達･松竹｢黒薔薇の館｣丸山明宏/小沢栄太郎･深作欣二監督