前作「アフタースクール」ほどの、どんでん返しや仕掛けは無いが、それでも観客の先読みを許さない、内田けんじ監督の絶妙な話転がしのテクニックは更に磨きがかかっている。
冒頭の広末の人を喰った結婚宣言のキテレツさ、銭湯で転倒なんていうマンガみたいな展開、そしてお互いの事を全く知らない3人がちゃぶ台を囲む、なんとも言えない絵面の可笑しいこと!ここまで話は結構進んでいるのに、先の展開は全く読めない。
そんな感じなので今回も残念ながら内容は言えないが、交わらないはずのキャラと物語を同時進行させながら、そのズレから沸き起こる予測不能な展開と笑いは名人芸に近い面白さ。
防犯ブザーまで伏線に使う予想外のキュンキュンするラストまで、気持ちよく裏切られながら楽しめる快作。
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