「さよならロビンソンクルーソー」 | プロ作家へGO!!

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去年(22回)のヤンシナ大賞作
「さよならロビンソンクルーソー」を読んだぞ。

むむむむ、さすが。
ありがちな場面設定からドラマをしっかり描き出していますね。

以下、ネタバレになるんだけども……

見返りなんかなくても、愛する人と一緒に幸せになれればいい、
とかいいながら恋人の借金を肩代わりしたり、
ゴミ収集のつらい仕事やバイトかけもちなんかもして
文句もいわず苦難を受け入れていく主人公の姿を
淡々と描写していくんですね、
お前どんだけお人好しなん、っていう。

で、ラストで見事にひっくり返る。

慶介N「見返りはいらない。そう言って僕は、ずっと求めていた。
……僕は美也に愛されたかった。助けたぶん、お金のぶん、
同じだけ僕は……愛されたかったんだ」

前半でいい人ぶりをアホかというくらい描いてあるんで
この本音がドカンと響きますよね。

うまいなあ。
日常からテーマを切り出してくる視点がうまい。

導入から主人公のナレーションで物語が進んでいくんだけど、
このラストに落とすために使ったのかな?
たしかに効果的な使い方だよなあ。

たぶん他にもうまいとこいろいろあっての受賞なんだろうけど、
そこまで見る目はまだ僕にはない。
サブキャラのハナは生きいきしてて良かった。

にしてもタイトル、ちょっと内容と遠すぎないか?
そもそも「無人島」自体が連想なのに、そっからまた連想してる!
ちょっとびっくりしたぞ。