薬を何度も飲ませたいときの注意点 | しちふくのひとやすみ

しちふくのひとやすみ

獣医師&獣医鍼灸師&レイキヒーラーである
しちふくの感じたいろんなこと

今日はちょっと難しい話をしますm(_ _)m


我が子の体調が思わしくないとき
薬の効果が切れたら直ぐに
繰り返し飲ませると
少しでも楽になるんじゃないかと
思うことがありますね。


薬を飲ませる間隔は
どのくらい開けたらいいのでしょう?


その指標になる数字のひとつに
血中半減期というものがあります。

血中半減期というのは
体の中の薬の濃度が
最高値の半分に減るまでの時間です。

血中半減期は薬によって異なります。

図で示すとこんな感じ下矢印


図は日本臨床薬理学会WEBサイト からお借りました


上の図は注射薬のグラフですが
飲み薬の場合も、まあ、大体同じです。

上の図の薬の場合、
投与から2時間で
ピーク濃度の半分になっています。

つまり、血中半減期は2時間です。

2時間で濃度が半分になったからと言って
4時間で血中濃度がゼロになる
訳ではありません。

薬の濃度が2時間で半分になり、
次の2時間かけてまた半分になり、
というように緩やかに減っていきます。

実際には半減期が2時間というのは
かなり短い時間です。

多くの薬は半減期が6時間とか8時間とか
もっと長い時間だったりします。

このため、
薬の効果が弱まってきたと思っても
薬の血中濃度は意外に高いままです。

だから、薬を繰り返し飲ませるときは
少なくとも血中半減期よりも
長い間隔をあけることが望ましいです。
開けるべき時間間隔は薬の特性にもよります



我が子の症状が重くて
繰り返し薬を飲ませたいときは
その薬の血中半減期を
獣医師に確認してください。


効果が弱まってきたからと言って
安易に繰り返し飲ませると
命に関わることもあります。


他にも気をつけるべき
薬理学的数値はありますが、
薬を反復投与したいときは
せめて血中半減期くらいは
確認してください。


我が子の命を守るため
よろしくお願いしますわんわんにゃー



今日はちょっと小難しい話で
ごめんなさい。

お付き合いくださり
ありがとうございましたm(_ _)m





今日も皆さまが穏やかな
ほっこりした気持ちで過ごせるよう
祈っていますハート



寒くなってきたので
くっついて寝ているすずねとひかり