マーブルさんは、埼玉県熊谷市の 森の樹どうぶつ病院 で鍼治療を担当させてもらっているダックスフンドさんです。
マーブルさんは慢性の化膿性鼻炎と診断されていました。
わんこさんの場合、人間の歯槽膿漏に相当する病気(根尖膿瘍:こんせんのうよう)があると歯の根元の膿が鼻腔に出て膿性鼻汁(黄緑色のどろっとした鼻水)になることがあります。
マーブルさんについては、森の樹どうぶつ病院で検査して根尖膿瘍ではなく、鼻炎であることが確認されています。
鼻汁の菌を培養し、どの細菌が感染していて、どのような抗生物質が効くかも調べられていました
抗生物質を飲んでいる間は鼻水が治まるのですが、薬をお休みするとすぐに膿性鼻汁が出てくるという状態が続いていました。
そこで、しちふくがマーブルさんの鍼治療を担当させてもらうことになりました。
実はマーブルさんの飼い主さんの知り合いに慢性鼻炎のわんこさんがいて、そのわんこさんが他所で鍼治療を受けたそうです。
そのわんこさんは鍼治療の翌日にびっくりするくらい大量の鼻水が出たそうです
マーブルさんの飼い主さんも鍼治療の後で大量の鼻水が出ることを期待していたそうです
ところが、マーブルさんの場合はそういう劇的な反応は起こりませんでした。
マーブルさんの飼い主さんはちょっとがっかりしたそうです
でも、「せっかく治療を始めたのだからもう少し続けてみよう」と思い、しちふくの鍼治療を継続して受けてくれました。
鼻炎に対する漢方薬も飲んでもらいました。
治療を始めてから抗生物質は一切飲んでいません。
治療を始めてから半月ほどの間は、鼻汁が悪化しているように思われたそうです
それでも飼い主さんは頑張って鍼治療と漢方薬を続けてくれました。
今は治療を始めてから1か月半ほどになりますが、抗生物質を全く飲んでいないにもかかわらず膿性鼻汁は出なくなりました。
透明な鼻汁が朝方に少し出るだけになったそうです。
飼い主さんは「シーツの洗濯が楽になったんです」と喜んでくれています
また、マーブルさんには後肢に軽度のふらつきがありました。
鼻炎の治療のついでに、腰~後肢の経穴(ツボ)にも鍼を刺して電気をかけています。
ふらつきについては漢方薬なしで鍼のみで治療しています。
今ではふらつきも感じなくなり、元気に動き回っています。
鍼治療の場合、主な病気以外の「ちょっと気になる状態」も一緒に治療できるというところが西洋医学にはない利点だと思います
マーブルさんの例を紹介することを快諾してくれたマーブルさんの飼い主さんと森の樹どうぶつ病院の院長先生に感謝いたします