だんだんとカウンセラーの木村の説明に納得できるようになった塩谷和夫にはどんな考えの移り変わりがあったのでしょうか。

初めは、和夫は自分がパチンコをコントロールできていると信じていました。しかし、カウンセラーの木村がパチンコ依存症の特性と進行について説明するにつれて、彼の理解が深まりました。カウンセラーがパチンコ依存症が「コントロールの障害」であることを説明したとき、和夫は自分が依存症の可能性を初めて認識しました。

カウンセラーがパチンコ依存症が進行すると自己コントロールが難しくなることを説明したとき、和夫は自分の時間管理能力に疑問を持ち始めました。また、パチンコを止めるときの不安や落ち着かなさについての説明を聞いて、和夫は自分がパチンコに依存しているかもしれないと認識しました。

木村が依存症者が自己を正当化する言い訳について説明したとき、和夫は自分が同じような言い訳をしていることに気づきました。そして、パチンコ依存症に対する社会的な偏見や差別、依存行為を手放したくないという思い、自分の行動に責任を感じないという事実についての説明を聞いて、和夫は自分がパチンコ依存症であることを認め始めました。

最後に、木村が「否認」について説明したとき、和夫は自分がパチンコ依存症であることを認識し、自分がパチンコを続けることを正当化しようとしていたことを理解しました。これらの認識の変化は、和夫が自分のパチンコ依存症を理解し、治療の必要性を受け入れるための重要なステップでした。これが和夫の考えの移り変わりです。