「俺はパチンコを楽しんでいるだけだ」
「俺は自分のことをコントロールできる」
「俺は会田とは違う」
塩谷和夫は考えと行動が矛盾しており、パチンコ依存への責任を回避しようと状況をごまかしていた。自分の問題に気づいていながら、対処することができなかった
パチンコ依存症の恐れとパチンコへの依存心が頭の中でせめぎ合っていた。パチンコを辞めるべきか、それとも続けるべきか
「辞めたら、会田のようにならないか」
「続けたら、また負け続けるのではないか」
和夫はどちらを選んでも不安を感じた。和夫は自分の頭の中がまとまらないことに焦りを感じた。葛藤は焦燥に変わっていった