当たりが来ない。塩谷和夫はハラハラしていた。次から次へと玉を発射したが、いつまでも大当たりの音が鳴らなかった。残りの玉は少なくなってきた。所持金が底をつく。もうダメかと思っていたとき、あっ、突然画面にリーチがかかった。目が点になった。チャンスがきた。心臓がドキドキして、息が荒くなった。画面には色とりどりの光が飛び交っていた。音楽も盛り上がっていた。もう一息だと思った。玉を発射し続けた。画面の数字がカウントダウンしていた。あと数秒で結果が分かる。期待と不安が入り混じった。最後の一発を打った。