ミース・ファン・デル・ローエさんと相談? | ピアノのエチュード

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☆:;;;:*日々の勉強で、感じたこと、新たに知ったことを綴ります*:;;;:☆

みなさま、こんにちは
2012年度も、どうぞよろしくお願いいたします。

本日(2月2日ですが^^)、私は、とても勉強した(気がする)ことがあったので、記念に書いておこうと思います。

私の下描きの絵が出て来るので、

大変恐れ入りますが、お読み下さる、親切な皆様ラブラブ
お目を保護するため、
どうぞ、お色眼鏡をご用意なさってくださいませ。(^ー^)


具体的には、建築で勉強したのですが、これは、クラシックのピアノを弾くうえで、非常に同じことが言えると思い、家に帰って、考え込みました。


実は、昨年年末、少しの間、日本の実家へ帰り、元旦にドイツへ戻ってきて、それから新たに取り組んでいたことの一つが、
建築史の教授の企画で、

“世界名建築のリフォーム”というテーマの展覧会をやる、、です。

8名で8つの名建築に、それぞれ取り組むことになりました。


各々の建築維持財団から、そのような話があるわけではないのですが、
建築家の活動として、

”古い名建築で、現在あまり実用性のないものを、そのまま維持するのでなく、
時代の変化への適合性を考えて、少し変えることにより、

もっと、人々が利用できるようになる、(建築の存在意義が大きくなる)

それは、集金に効果をもたらし、名建築自体の維持にも役立つ

ので、その重要な趣旨のもとに、いろいろ提案していく”、
があります。


私は、アメリカにある、ミース・ファン・デル・ローエのファーンスウォース邸を選びました。

これです

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こんな、いいところなんですが、

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かつて、
ファーンスウォースさんという女医が、週末別荘を欲しがって、
当時、恋仲だったミース・ファン・デル・ローエという建築家に頼みました。

”私の所有している広大な森の中にある敷地に、建てて下さいませんか”

が、

この恋人であるミースさん、
完成を非常に遅らせた上に、費用を、とんでもなく膨れ上がらせて、ファーンスウォースさんに請求、

怒ったファーンスウォースさんと、裁判沙汰になります。
結局、裁判では、ミースさんが勝利。。。。。

ミース・ファン・デル・ローエは、後々ずっと、世界の名建築家になるので、この建物も、醜い話と共に、名建築として今も残っています。

それで、私は、平屋の上もテラスとして使えるようにして、
また、さらに屋根をかぶせて、下の面積を拡大することを考えました。

静けさを尊重したいと思い、古いヨーロッパの教会の原型であるバジリカを思い浮かべて、その中に、すっぽり、ファーンスウォース邸を入れる様な形にしました。

バジリカは、こちら、(ヴィキペディアより引用)


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yk案 西

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立面図
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立面図
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立面図
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で、最後に建物の顔である、正面南

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立面図
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増やしたのは、脇の通路もありますが、主に、ここ

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横に、地面上で屋根のある広間、(土間)を作ったのです。

ミースのテラスから見ると、こんな感じ

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で、今日、建築史の教授のもとに、どうですか、と持って行ったのです。
展覧会は、2月21日

教授が、なんておっしゃったか、、、、、

まず、教授は、昨年9月に、実際、ファーンスウォース邸を見に行かれたので、なつかしいと、おっしゃいました。


”日本的ですね、。。。。”

”いいえ、西洋のバジリカです。。。。”

これは、ykの説明により、すぐ納得されました。


その後が問題です!

屋根をかぶせて、横に通路と土間を作り、平屋の上に上がるのもよい、が、

ミース、そして、この建築の場合には、

“Don't touch the ミース”です!

つまり、ミースの建築をどこも破壊してはいけない!、ということ


(その1)
ykは、平屋の上に上がるために、小さな階段を、そもそも2つあるミースのテラスのうち、上の方のテラスに新たに取り付けて、その部分だけ、ミースの設計である平屋の屋根を取り除きました、、
ミースが怒ります!

教授がおっしゃるには、平屋の屋根を全部残したまま、下の方のテラスから、ぐるっと土間の上を回って、平屋の上に上がるのがよい

そして、ykは、ミースが1直線上に、2つ階段を、南正面から付けていたので、新たにykが足した階段も、その直線上に付けました。
が、これは、ミースの建築を破壊する!、
ミースの階段とは、別のところに、やはり、下の方のテラスの、はじっこから上へ上がる、が、いいんじゃないか


(その2)
ykは、ミースが考えた、8本の柱と全く同じ柱を、同じ場所とその前後に、もっと長さを長くして足しました。
これは、ミースを破壊する!

柱は、ミースのとは、別の形でなきゃいけないし、ミースの柱の長さを延長するのもよくない。また、南、北から見たときに、新たな柱はミースの柱とは別の位置にずらして、あった方が良い

したがって、新たに取り付ける階段も、たとえば、この場合、ミースが全く、円形を使っていないので、ミースのとは別物だということを表すために、円形、または曲線形の階段でもいいのではないか


結局、ミースの柱を延長しないとなると、屋根を支えるトラスの形も変わってくるので、なんだか、南側の柱は、屋根の傾きと同じ角度に斜めに倒して、地面から屋根のてっぺんまで一直線に支えることになり、
(ykは、ダイナミックだと、この本日の新案メラメラに喜んだ)

また、平屋の上の新テラスの手すりは、新たな屋根から吊り下げることにして、ミースの建築と接触しないようにする
(これも、ダイナミックかも)

要するに、
“Don't touch the ミース”なんだけど、全体として、シックに、美しくまとまらなきゃいけない、が重要なのです

で、21日までに、新たに直して、ポスターとモデルを作って、展示

そこで、

今日、私は、じっくり考えました。

要するに、ykは、ミース・ファン・デル・ローエの建築を非常に尊重して、それを、そのまま、ミース・ファン・デル・ローエの意図にのっとって、現代的に拡大する方向で、持っていったのです。

が、

尊重するとは、相手を汚さないということ

その上で、yk案を、非常に、シックに、エレガントに、また、ダイナミックに、そして、役に立つように、全体でハーモニーさせて加える。



今年、ykがドビュッシーを弾く場合、ドビュッシーの意図にのっとって、現代的に拡大する方向で、持っていくべきではない、、、。
“Don't touch the ドビュッシー”なんだけど、全体として、シックに、美しくまとめるべきだ、

かなー

だって、ドビュッシーは、前世紀の名作の遺物であるには違いない、

ykは、今、弾いて、そして、今、聞いて下さる方がいる、、、のだったら、
今、役にたたなきゃいけないし


でも、

“Don't touch the ドビュッシー”ねえー

で、その上で、yk案ねえー

2012年の良い、勉強課題です^^