ココちゃんが天国に行ってしまってから一年が経ちました。


あの悲しい朝は昨日のことのように何もかも思い出せるのですが、いつの間にか一年という年月を重ねていました。


つい最近ウサギを飼い始めた友達に、色々アドバイスをして、我が家に残っていた牧草やおやつを全て差し上げたのですが、あんなに沢山取っておいたのは、やはりウサギのいない生活は無理だという気持ちの表れなのかなと思いました。

ココちゃんに似たコと運命的な出会いがあるならすぐにでも飼いたいという気持ち。

それは私だけだったようです。


命日の前日、娘がLINEの送信取消をしてきたきり何も言わなかったので、気になりつつ学校に迎えに行くと、娘は泣いていました。


「明日で一年って思ったら悲しくなっちゃって。本当は全然立ち直れてない。深いペットロスなんだと思う。いつも悲しくなるから、考えないようにしよう、忘れようと思ってる自分がいるけど、そうやって気持ちを抑えようとすればするほど忘れることなんてできなくて。まだいなくなっちゃったことが信じられない。どこか別の場所にいるんじゃないかって思っちゃう。もう、こんなに悲しい思いをするなら、一生、絶対に動物は飼いたくない…」


気丈に振る舞っていても、どんなに勉強を頑張っていても、娘の心の傷は想像を超えて深く、辛い日々を過ごしていたのだなと心が痛みました。


ココちゃんは今もそばにきっと一緒にいる。

生きてきた中でも一番悲しい思い出のひとつだけど、出会えない方が嫌だったよ。

あのコと過ごした日々は絶対に消えないし、一生大切な宝物だよね。

もう何もできない、生きるのもムリ、ってなっちゃう位病んでしまう人もいるけど、あなたはちゃんと毎日受験勉強と向き合って、頑張って、一年過ごせた。だから大丈夫。絶対合格するし、夢だって叶うよ。


私も泣きながら娘の背中をずっとさすっていました。

軽々しく新しいウサギを飼いたいなんて思ってごめんね。でも、決めなくていいんだよ。どんな人にも、ペットを飼う人には絶対最後の日が訪れる。その日を恐れて飼わない人もいる。でも、飼った人にはかけがえのない時間という宝物が残る。

いつかそんな日がまた来ることがあったら、それはそれでいいんだから、心の感じるままに生きていけばいいんだよ。


「私が合格して、ちゃんと大学で勉強して、一生を捧げてその仕事を全うして、天国でココちゃんと会えたら、きっと笑ってもらえるよね」


娘の努力がただ報われますように。

少しでも娘の悲しい気持ちが薄れますように。娘をぎゅっと抱きしめました。


そして、ココちゃんのためにお墓の周りに沢山お花を植えました。

優しい風に吹かれて、ココちゃんがお花の香りを嗅いでいるように感じました。


その晩、虹のような月を見ました。

きっとココちゃんなのでしょう。

娘は大丈夫だよ、皆元気でやっているからね、ココちゃんもずっと元気で見守っててね。



お盆にはあのお月様から帰ってきてくれるのを皆で待ってるよクローバー