『…あれが 聴こえなくなるのは やだなぁ…』
ひだまりが聴こえる (Canna Comics)/プランタン出版
¥724
Amazon.co.jp
難聴せいで何かと誤解を受け、周囲とうまく馴染めない大学生の航平は、いつしか人と距離を置くようになっていた。
そんな時に出会った同級生の太一。
バカみたいに明るい性格で思ったことを何でも口にする彼から
「聴こえないのはお前のせいじゃないだろ!」
と言われ、航平はその言葉に心底救われて……。
友達以上、恋人未満。
太一との出会いが航平を変えていく。
なっち的満足度:★★★★★
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
文乃ゆきさんのデビューコミックスです(´∀`)
発売はもう2年前なんだねぇ。
発売当初は表紙の美しさが話題になってた覚えが、それからじわりじわりと人気を上げていった印象です。
「なっち的このBLがやばかった2016」でも2位に上げさせてもらったくらい、大好きな作品(´∀`)
この作品の良さは、
重いテーマを扱ってる割には重くなり過ぎず、
でも、キャラの心情はシンプルに、ダイレクトに確実に伝わってくる
ところかな~と思います。
あとがきで、担当さんに「もっとBをLしてください」と言われてるようにw、BLとしての恋愛臭は薄め。(ってか、これからかな~って所で終わってる。)
その代わり、2人の男の子の成長と心の絆を、静かにしっかり見ていくタイプの作品になってます。
表紙の清涼感と繊細さを裏切らない中身になってるので、表紙を見てピンときた人は読んでみてもいいかも(´∀`)
(※感想にネタバレを含みます。ご注意下さい※)
*****************************
難聴を患う航平の元に、ある日突然空から降って来た太一。
まっすぐ過ぎる気性故、バイトが見つからずに常にお腹を減らしてる太一は、お弁当と引き換えに航平のノートテイク(大学の授業のノート取り)のバイトをすることになり…というお話。
航平は先天性の難聴ではなく、中学の時の熱をきっかけになった後天的な突発性難聴なんですね。
ある日突然自分が「障害者」と呼ばれる立場になってしまい、「あちら側(健常者側)」には戻れない。
でも、手話は自分には必要ない、つまり「こちら側(障害者側)」の自分も認めたくない。
あちら側にもこちら側にも行けない中途半端で、
カーテンを締め切った暗い部屋で一人で孤独にうずくまってる状態、
それが航平なんです。
…ここの描写がものすごくリアルで身につまされるんですよねぇ(´_`。)
誰にでもいつ起こってもおかしくない出来事、それにすんなり対応できない自分が、重くなりすぎずにただ事実として淡々と描かれてる。
そんな航平の薄暗い部屋に、ひとすじ差す太陽の光、それが太一なんです。
太一は曲がったことが嫌いでおかしいことはおかしいと言う、考えるよりも先に行動に出るまっすぐなタイプで、その性格ゆえ人との衝突も多い。
そして大きくてよく通る声の持ち主でもあります。
航平のことも変にかわいそうがったり気を遣ったりしない、ほんとにごく普通の友人として接するんですね。
他人との会話の中で聴こえない部分があっても諦めている航平に、太一は言います。
「聴こえないならそう言えよ。何回も聴き返せよ。
聴こえないのはお前のせいじゃないだろ!」
この言葉に救われ、航平の中で太一が代わりのいない大切な存在になっていきます。
そして太一に引っ張られるように少しずつ外界との関わりを持ち始めるんだけど、そんな時に難聴がひどくなっていることを知り…。
太一がご飯をおいしそうに食べる姿、「おいしい」と言う声に幸せを感じている航平の
「…あれが 聴こえなくなるのは やだなぁ…」
はものすごく切ない(iДi)
いつもここで泣いてしまいます。
文乃ゆきさん、線は少し荒めなんですが、ここの航平の涙と、
聴覚テストでボタンから手を離す航平の泣き顔、
ものすごくいいです。
すごく吸引力のあるコマだなって感じます。
聴こえないだけではない、人との関わりを最初から諦めてしまってる航平に、
「相手にちゃんと伝えろよ
最初から諦めたりするなよ…!」
と涙ながらに訴える太一にも、ぐっときます(T_T)
まっすぐだよ、この子、ほんとにいい子だよ……。
それにこの子の、「あんたにとっては物語でも、あいつにとっては現実なんだよ」という言葉にも、ものすごくハッとさせられましたね(´_`。)
…髪を切った航平。
これは補聴器を髪で隠さないイコール、
障害者である自分を認めて、前を向いて生きて行くこと
を表してるんじゃないかな~と思った。
薄暗い部屋のカーテンを開けて、外へと踏み出したんだなって。
太一のおかげで前向きになれた航平、その成長にじんわり心が暖かくなりました(T_T)
全部読み終わった後タイトル見ると、ああ、そういう意味だったのかと改めて思います。
いいタイトルだ…。
そして描き下ろしは、ある映画を観に行く二人なんだけど。
聴覚障害者の男の子とその子に恋する女の子の話で、これを
「太一と観たかった」
って少し照れながら言う航平に、萌えっ( ´艸`)
これは!これは!航平なりの告白なんじゃないですかね!?
鈍感な太一はまったく気づいてないけど!ww
そして忘れちゃならない、カバー下にも萌え爆弾が!!
自分の作ったお弁当をうめ~~っと言いながら食べる太一に、きゅーーっとなる航平、
かんわいい( ´艸`)
文乃さん、これですよ!
BをLさせるってこれでいいんですよ!
こういうのを本編にもっと散りばめればいいんですよ!
と、声を大にして言いたくなりました(・∀・)
こちらの作品、続編連載中ですよね?
早く単行本にならんかな~~。
ものすごく待ち遠しいです(´∀`)
読んでくれてありがとう(^-^)/
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ひだまりが聴こえる (Canna Comics)/プランタン出版
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難聴せいで何かと誤解を受け、周囲とうまく馴染めない大学生の航平は、いつしか人と距離を置くようになっていた。
そんな時に出会った同級生の太一。
バカみたいに明るい性格で思ったことを何でも口にする彼から
「聴こえないのはお前のせいじゃないだろ!」
と言われ、航平はその言葉に心底救われて……。
友達以上、恋人未満。
太一との出会いが航平を変えていく。
なっち的満足度:★★★★★
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
文乃ゆきさんのデビューコミックスです(´∀`)
発売はもう2年前なんだねぇ。
発売当初は表紙の美しさが話題になってた覚えが、それからじわりじわりと人気を上げていった印象です。
「なっち的このBLがやばかった2016」でも2位に上げさせてもらったくらい、大好きな作品(´∀`)
この作品の良さは、
重いテーマを扱ってる割には重くなり過ぎず、
でも、キャラの心情はシンプルに、ダイレクトに確実に伝わってくる
ところかな~と思います。
あとがきで、担当さんに「もっとBをLしてください」と言われてるようにw、BLとしての恋愛臭は薄め。(ってか、これからかな~って所で終わってる。)
その代わり、2人の男の子の成長と心の絆を、静かにしっかり見ていくタイプの作品になってます。
表紙の清涼感と繊細さを裏切らない中身になってるので、表紙を見てピンときた人は読んでみてもいいかも(´∀`)
(※感想にネタバレを含みます。ご注意下さい※)
*****************************
難聴を患う航平の元に、ある日突然空から降って来た太一。
まっすぐ過ぎる気性故、バイトが見つからずに常にお腹を減らしてる太一は、お弁当と引き換えに航平のノートテイク(大学の授業のノート取り)のバイトをすることになり…というお話。
航平は先天性の難聴ではなく、中学の時の熱をきっかけになった後天的な突発性難聴なんですね。
ある日突然自分が「障害者」と呼ばれる立場になってしまい、「あちら側(健常者側)」には戻れない。
でも、手話は自分には必要ない、つまり「こちら側(障害者側)」の自分も認めたくない。
あちら側にもこちら側にも行けない中途半端で、
カーテンを締め切った暗い部屋で一人で孤独にうずくまってる状態、
それが航平なんです。
…ここの描写がものすごくリアルで身につまされるんですよねぇ(´_`。)
誰にでもいつ起こってもおかしくない出来事、それにすんなり対応できない自分が、重くなりすぎずにただ事実として淡々と描かれてる。
そんな航平の薄暗い部屋に、ひとすじ差す太陽の光、それが太一なんです。
太一は曲がったことが嫌いでおかしいことはおかしいと言う、考えるよりも先に行動に出るまっすぐなタイプで、その性格ゆえ人との衝突も多い。
そして大きくてよく通る声の持ち主でもあります。
航平のことも変にかわいそうがったり気を遣ったりしない、ほんとにごく普通の友人として接するんですね。
他人との会話の中で聴こえない部分があっても諦めている航平に、太一は言います。
「聴こえないならそう言えよ。何回も聴き返せよ。
聴こえないのはお前のせいじゃないだろ!」
この言葉に救われ、航平の中で太一が代わりのいない大切な存在になっていきます。
そして太一に引っ張られるように少しずつ外界との関わりを持ち始めるんだけど、そんな時に難聴がひどくなっていることを知り…。
太一がご飯をおいしそうに食べる姿、「おいしい」と言う声に幸せを感じている航平の
「…あれが 聴こえなくなるのは やだなぁ…」
はものすごく切ない(iДi)
いつもここで泣いてしまいます。
文乃ゆきさん、線は少し荒めなんですが、ここの航平の涙と、
聴覚テストでボタンから手を離す航平の泣き顔、
ものすごくいいです。
すごく吸引力のあるコマだなって感じます。
聴こえないだけではない、人との関わりを最初から諦めてしまってる航平に、
「相手にちゃんと伝えろよ
最初から諦めたりするなよ…!」
と涙ながらに訴える太一にも、ぐっときます(T_T)
まっすぐだよ、この子、ほんとにいい子だよ……。
それにこの子の、「あんたにとっては物語でも、あいつにとっては現実なんだよ」という言葉にも、ものすごくハッとさせられましたね(´_`。)
…髪を切った航平。
これは補聴器を髪で隠さないイコール、
障害者である自分を認めて、前を向いて生きて行くこと
を表してるんじゃないかな~と思った。
薄暗い部屋のカーテンを開けて、外へと踏み出したんだなって。
太一のおかげで前向きになれた航平、その成長にじんわり心が暖かくなりました(T_T)
全部読み終わった後タイトル見ると、ああ、そういう意味だったのかと改めて思います。
いいタイトルだ…。
そして描き下ろしは、ある映画を観に行く二人なんだけど。
聴覚障害者の男の子とその子に恋する女の子の話で、これを
「太一と観たかった」
って少し照れながら言う航平に、萌えっ( ´艸`)
これは!これは!航平なりの告白なんじゃないですかね!?
鈍感な太一はまったく気づいてないけど!ww
そして忘れちゃならない、カバー下にも萌え爆弾が!!
自分の作ったお弁当をうめ~~っと言いながら食べる太一に、きゅーーっとなる航平、
かんわいい( ´艸`)
文乃さん、これですよ!
BをLさせるってこれでいいんですよ!
こういうのを本編にもっと散りばめればいいんですよ!
と、声を大にして言いたくなりました(・∀・)
こちらの作品、続編連載中ですよね?
早く単行本にならんかな~~。
ものすごく待ち遠しいです(´∀`)
読んでくれてありがとう(^-^)/
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