『なんで 忘れていられた
 こんな単純なことが
 恋をしている
 泣きそうだ』


ギヴン(2) (ディアプラス・コミックス)/新書館

¥702
Amazon.co.jp

初めてのライヴに向けて、走り出したバンド。
作詞も試みるも、言葉が見つけられず歌詞を書けないままの真冬。
真冬の過去を知り、自分の気持ちに戸惑う上ノ山。
揺れるバンドが臨む、過去を暴く怒濤のライブ編!

なっち的満足度:★★★★★
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良かった!!面白くなって来てます!!(≧▽≦)

ライヴシーンがハンパなく迫力ありました。

1巻感想で、キヅナツキさんの音の描き方が臨場感あって良いと書いてますが、この2巻はそんな生ぬるい表現じゃ追いつかないw

真冬の心が爆発して、
バンドが走り出して、
サウンドが紙面を突き破ってこっちに迫ってくるような。
心がぐわっと揺れました!



それにこの作品、ただのオサレなバンドものじゃなかったですね~。
むしろ切なさ満載でした。
人間関係もちょい複雑だなぁ。


あと、キヅナツキさんのDKって最高かよ、と思ったよw

この方、同人でDKいっぱい描いてみえるからかな、
DKの内面から溢れる生命力とか躍動感みたいなものを、ものすごく感じたな~。
キラキラしてるの、眩しいくらい。

そんなキラキラした生命体がじゃれあったり、ちょこっとぶつかったり、悩んで立ち止まったり、暴発したり…。

緩急のつけ方も見事でしたね。
引き込まれる。



うん。これほんと、良作だよ!!(・ω・)b


(※感想にネタバレを含みます。ご注意下さい※)

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真冬のギターの弦を上ノ山が直してあげたことがきっかけで、仲良くなる2人。
上ノ山は真冬を自分のバンドに誘い、歌詞を書くよう言いますが、結局真冬は歌詞を書けないままライブ当日になって…というお話。

1巻では真冬の過去に嫉妬し、自分の気持ちに薄々気づき始めていた上ノ山。

真冬に歌詞を書かせようとするんだけど、でも同時に、
誰かを好きだった真冬を知るのが怖い。
切ないねぇ…(´_`。)


そして真冬の過去の出来事も明らかになります。

これは…

ちょっと予想よりもヘビーなものを抱えていました…(´_`。)


ライヴの間に挿入される、真冬と吉田の過去シーン。
幼い頃からずっと一緒で、お互いが欠けた一部分を埋めるような存在だった。
恋仲というよりは、魂で惹かれ合ったような2人。


そんな吉田への想いを音にのせた真冬は…

歌っているというよりは、

叫んでる感じ。

言葉というよりは、

叫び。


なんか1巻では綺麗にハミングする感じだったので、すごく意外でしたね。

普段のポメ~具合からもw、想像もつかないような激しさ。爆発。

んで、歌詞がすごくいいんだよね。
短いセンテンスだからこそ、そこに込められたものが感じられて。
「とある冬のはなし、
 とある夜のはなし」

「さみしいよ」という歌詞は、描き下ろしを読むとその意味がわかるようになってます。

これは、
かなり切ない(T_T)


ただ”そばにいない”ことだけじゃなく、
時間が経てば忘れていく、色褪せていく。
想いも、2人の思い出も。

真冬の初めてはほとんど吉田のもの、でも吉田はわかってたんですね。
いつか真冬が忘れていくことを…。
(なんかちょっと「ノルウェイの森」思い出しちゃったよ)

吉田が本当に欲しかったものは…と思うと、胸が痛いです。


そして、今巻のニューフェイス、秋彦の同居人!?
一応わかってるのは、ヴァイオリニストということと、秋彦と同居していることだけど(いたりいなかったり?)、まだ謎の多い人物。

秋彦の初恋はこの人なんだねぇ(´_`。)
この2人、ホモォな関係なのかどうなのか…。

ってか上ノ山のお姉ちゃんは彼女じゃなかったのか。

あと、冒頭の秋彦と上ノ山のわちゃわちゃ絡みがめっちゃ可愛かったですw
思わず顔がにんまりしましたよ(´∀`)


んで、秋彦に絶賛片想い中(振り回され中)の、私のお気に入り・春樹さん。

秋彦にささやかれた左耳をかゆがってる姿に、萌えっとなった( ´艸`)

いや~この人健気だよ、いじらしいよ。可愛い。
なんとかこの恋を成就させてあげたいわ。

「お前、もっと自惚れてもいいぞ」のシーンは思わず滾りましたけどね!
それはどっちの意味で?
ってかキスしたの?って。

…まぁここではただのフラグかな~と思いましたが;

そしてこのカプ(←勝手に)はどっちが上かも気になるトコロ。
私的には秋彦×春樹です、今のトコロ( ´艸`)




…真冬が歌い終わった後、
真冬にキス1つかましてステージに戻っていく上ノ山が男前でした。

真冬を好きだという気持ちに逃げずに向き合うことができた上ノ山と、

吉田への想いを歌にしていったんキリがついたのか、上ノ山が好きだと自覚した真冬。

ずっと停滞してた2人が、前を向いて歩いていけるのかな?
って所で2巻は終わってます。


がしかし…

真冬の抱えているものが大きいだけに、すんなりはいかないんだろうなぁ。

たぶん、2人とも、可哀想なくらい引きずるんだろうなぁ…吉田を…(´_`。)

うむむ。。。

3巻がとても楽しみです。



キヅナツキさんは絵が綺麗で迫力もあるし、ストーリーもよく練られてて読み応えあります。

シリアスな中でも、萌えたりくすっと笑わせてくれる所もあるし。
(でもこれ以上登場人物を増やして欲しくないな~wおばちゃん頭がごっちゃになっちゃうよw)

詩的なモノローグが苦手~とか、バンドもの嫌い~という方以外には、おススメできますよ♪

あとこれでえろがあればカンペキなんだけどな(・∀・)





読んでくれてありがとう(^-^)/黄色い花
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