『恋なんか そもそも正気じゃないよ』
ヘブンリーホームシック (on BLUE COMICS)/祥伝社
¥702
Amazon.co.jp
イギリスで再会した 元同級生の太田と行貞。
ホームシックで参っていた2人は 足を絡め、腕を抱き、ひざ枕を許したり…。
その行為はしだいに心も侵食し、 互いに離れがたい存在になっていた。
ある夜、ベッドですり寄って来る行貞に たまらなく愛しさがこみ上げた太田は、 強引にキスをして、衝動のまま欲望を 押し付けるのだが――。
非日常に揺れる エロティック・異国ステイ。
なっち的満足度:★★★★
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
お~~、良かったです。好きでした(´∀`)
京山あつきさんて初読みだったんだけど、なんか、乾いた枯れた線なのに、それがかえって生々しいというか。
ツヤツヤもキラキラもしてないんだけど、だからリアルで、そこはかとなくエロかったです。
お話の方もキャラがすごく等身大で共感できたし、モノローグも客観性が排除されてるというか、引いて見る目線がないので、ダイレクトに伝わってきましたね~。
上手く言えないけど、その人の感情が、その人の言葉で伝わってきた感じ。
抽象的なことばっか言ってすみません;
すごくすごく魅力的な漫画でした。
(※感想にネタバレを含みます。ご注意下さい※)
***************************
友達に華々しく見送られて、意気揚々とやって来たイギリスのはずなのに、食べ物はまずい、天気は悪い、言葉は上手く通じない…。
太田(攻め)は1ヶ月で、クビでもいいから日本に帰りたい、と泣きたいほどのホームシックにかられます。
そんな時に偶然再会した元同級生の行貞(受け)。
行貞が泊まってくれるだけでもうれし涙が出るほどの太田だったけど、この時、ホームシックは行貞の方が重症なんですね。
腕や足を絡ませてきたり、腕枕でひっついて寝たり、とにかく過度のスキンシップ。
きっとこの時、心が淋しかった太田に対して、行貞は心はもちろん、人肌のぬくもりまでも求めてたんでしょうね(´_`。)
そしてある晩、行貞のぬくもりに太田は欲情してしまい…。
太田の、男ならではの抑えきれない衝動がすごくリアルでした。
後ろに入れようとする太田に、入んないからやめて、ゆっくりやるから…、痛いの怖い、頼むよ…、ってやりとりも、ものすごく生々しかった。
でも後ろを拒否されたからって、いきなり口につっこんだのはビックリしましたね∑(-x-;)
ひどい。ひどすぎる。
行貞、歯を立ててやればいいのに~とか思っちゃった。
自分だけ天国いった太田、口に出された行貞は地獄だよ。
一応やり返した太田だったけど、その後行貞はぴたりと来なくなって。
まあ、当たり前かな、っていう気がしますが。
ほんと、ごーかん魔は都合のいい妄想するよね;
でもその後、行貞を一生懸命スキヤキで釣ろうとする太田が、不覚にもちょっと可愛かったわww
だってすごく必死なんだもん。
それほどまでに行貞を失うのが怖いんだよね…。
お肉のことばっかりメールしてくる太田に、メシのことばっかり…って思う行貞。
行貞は太田の気持ちのことが気になってるんです。
「おまえ俺のこと好きなのかと思ったよ」って。
とにかく行貞に側にいて欲しい太田と、
太田が自分を好きなわけじゃなかったんだ、ってちょっと残念に思う行貞。
歩いてる道は違うけど、行き着く先は一緒で。
体を合わせれば、相手をどれだけ欲していたかわかります。
俺らホームシックで淋しいだけかもよって行貞の言葉に、
「恋なんてそもそも正気じゃないよ」って返す太田の言葉が、あ~、ほんとにそうだな~と思った。
人を好きになるのに、理由なんかない。
でもそれとは別に、人は孤独だから誰かを求めるんだよなって、本能というか根源的な部分に改めて気づかされたような気がしました。
寂しい、一緒にいて欲しい、恋しい、可愛い、愛しい…
そんな恋への感情の一連の流れが、大袈裟でもなくドラマチックでもなく、シンプルに淡々と語られてて、だからものすごく自然なことのように思えたなぁ。
「好き」を自覚してからは、行貞の方がむしろ積極的になる所も可愛かったです。
イギリス人に言い寄られて、「オレ太田がいい」って抱きついちゃう(´∀`)
すごく素直で、混じりっけない感情でしたね~。
「もっと触りたくて、触られたくて、体がとけてもっとひとつになりたい、もっと奥深くで」
心からそう思った時に、体も繋がる2人のセックスは、とてもとても素敵でした。
日本に帰ったら「淋しさの魔法」が溶けて、2人とも目が覚めてしまうんじゃないか、ホームシックが繋いだだけの恋なんじゃないかって、2人の心配もまったくの杞憂に終わって。
日本に帰ってむしろバカップルを自覚する2人が、微笑ましかったです。良かった( ´艸`)
みんなに「輝いてる」って言われてたけど、そう言ってもらえるまでに2人がどれほどのことを乗り越えてきたか…。
そして、互いが仕事を辞めても側にいたいと思う、同じことを考えてた2人のプロポーズ記念日に、これまた心があったかくなりました。
あんなに嫌だったイギリスのことも「我が家」って言えるようになって…。
きっと2人でいれば、どんなに冷たい雨の降る所でも、きっと幸せ。
恋ってすごいなぁ。人を好きになるって、いろんなことを明るい方へ引っ張ってくれるんだな~って、すごく幸せなラストでした。
描き下ろしの京山さんの「会えて良かったね」の手書き文字にも、またじ~んとしましたね。
*******
ワタクシゴトですが、ロンドンは大昔行ったことがありまして(・∀・)
ご飯がまずくて、天気はいつもどよんとしてて、人は冷たくて(たまたまかもしれないけど)、みんな黒い服を着てるイメージでした。
だからちょっとだけ、この2人の孤独感がわかる気がしたな~。海外では日本の常識通用しないしねw
この2人の焦りにも似たホームシック、でもそんなホームシックが、2人に天国を運んできてくれましたね。
京山あつきさん、すごく好みっぽいので、他の作品も読んでみたいと思います(´∀`)
読んでくれてありがとう(^-^)/
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イギリスで再会した 元同級生の太田と行貞。
ホームシックで参っていた2人は 足を絡め、腕を抱き、ひざ枕を許したり…。
その行為はしだいに心も侵食し、 互いに離れがたい存在になっていた。
ある夜、ベッドですり寄って来る行貞に たまらなく愛しさがこみ上げた太田は、 強引にキスをして、衝動のまま欲望を 押し付けるのだが――。
非日常に揺れる エロティック・異国ステイ。
なっち的満足度:★★★★
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お~~、良かったです。好きでした(´∀`)
京山あつきさんて初読みだったんだけど、なんか、乾いた枯れた線なのに、それがかえって生々しいというか。
ツヤツヤもキラキラもしてないんだけど、だからリアルで、そこはかとなくエロかったです。
お話の方もキャラがすごく等身大で共感できたし、モノローグも客観性が排除されてるというか、引いて見る目線がないので、ダイレクトに伝わってきましたね~。
上手く言えないけど、その人の感情が、その人の言葉で伝わってきた感じ。
抽象的なことばっか言ってすみません;
すごくすごく魅力的な漫画でした。
(※感想にネタバレを含みます。ご注意下さい※)
***************************
友達に華々しく見送られて、意気揚々とやって来たイギリスのはずなのに、食べ物はまずい、天気は悪い、言葉は上手く通じない…。
太田(攻め)は1ヶ月で、クビでもいいから日本に帰りたい、と泣きたいほどのホームシックにかられます。
そんな時に偶然再会した元同級生の行貞(受け)。
行貞が泊まってくれるだけでもうれし涙が出るほどの太田だったけど、この時、ホームシックは行貞の方が重症なんですね。
腕や足を絡ませてきたり、腕枕でひっついて寝たり、とにかく過度のスキンシップ。
きっとこの時、心が淋しかった太田に対して、行貞は心はもちろん、人肌のぬくもりまでも求めてたんでしょうね(´_`。)
そしてある晩、行貞のぬくもりに太田は欲情してしまい…。
太田の、男ならではの抑えきれない衝動がすごくリアルでした。
後ろに入れようとする太田に、入んないからやめて、ゆっくりやるから…、痛いの怖い、頼むよ…、ってやりとりも、ものすごく生々しかった。
でも後ろを拒否されたからって、いきなり口につっこんだのはビックリしましたね∑(-x-;)
ひどい。ひどすぎる。
行貞、歯を立ててやればいいのに~とか思っちゃった。
自分だけ天国いった太田、口に出された行貞は地獄だよ。
一応やり返した太田だったけど、その後行貞はぴたりと来なくなって。
まあ、当たり前かな、っていう気がしますが。
ほんと、ごーかん魔は都合のいい妄想するよね;
でもその後、行貞を一生懸命スキヤキで釣ろうとする太田が、不覚にもちょっと可愛かったわww
だってすごく必死なんだもん。
それほどまでに行貞を失うのが怖いんだよね…。
お肉のことばっかりメールしてくる太田に、メシのことばっかり…って思う行貞。
行貞は太田の気持ちのことが気になってるんです。
「おまえ俺のこと好きなのかと思ったよ」って。
とにかく行貞に側にいて欲しい太田と、
太田が自分を好きなわけじゃなかったんだ、ってちょっと残念に思う行貞。
歩いてる道は違うけど、行き着く先は一緒で。
体を合わせれば、相手をどれだけ欲していたかわかります。
俺らホームシックで淋しいだけかもよって行貞の言葉に、
「恋なんてそもそも正気じゃないよ」って返す太田の言葉が、あ~、ほんとにそうだな~と思った。
人を好きになるのに、理由なんかない。
でもそれとは別に、人は孤独だから誰かを求めるんだよなって、本能というか根源的な部分に改めて気づかされたような気がしました。
寂しい、一緒にいて欲しい、恋しい、可愛い、愛しい…
そんな恋への感情の一連の流れが、大袈裟でもなくドラマチックでもなく、シンプルに淡々と語られてて、だからものすごく自然なことのように思えたなぁ。
「好き」を自覚してからは、行貞の方がむしろ積極的になる所も可愛かったです。
イギリス人に言い寄られて、「オレ太田がいい」って抱きついちゃう(´∀`)
すごく素直で、混じりっけない感情でしたね~。
「もっと触りたくて、触られたくて、体がとけてもっとひとつになりたい、もっと奥深くで」
心からそう思った時に、体も繋がる2人のセックスは、とてもとても素敵でした。
日本に帰ったら「淋しさの魔法」が溶けて、2人とも目が覚めてしまうんじゃないか、ホームシックが繋いだだけの恋なんじゃないかって、2人の心配もまったくの杞憂に終わって。
日本に帰ってむしろバカップルを自覚する2人が、微笑ましかったです。良かった( ´艸`)
みんなに「輝いてる」って言われてたけど、そう言ってもらえるまでに2人がどれほどのことを乗り越えてきたか…。
そして、互いが仕事を辞めても側にいたいと思う、同じことを考えてた2人のプロポーズ記念日に、これまた心があったかくなりました。
あんなに嫌だったイギリスのことも「我が家」って言えるようになって…。
きっと2人でいれば、どんなに冷たい雨の降る所でも、きっと幸せ。
恋ってすごいなぁ。人を好きになるって、いろんなことを明るい方へ引っ張ってくれるんだな~って、すごく幸せなラストでした。
描き下ろしの京山さんの「会えて良かったね」の手書き文字にも、またじ~んとしましたね。
*******
ワタクシゴトですが、ロンドンは大昔行ったことがありまして(・∀・)
ご飯がまずくて、天気はいつもどよんとしてて、人は冷たくて(たまたまかもしれないけど)、みんな黒い服を着てるイメージでした。
だからちょっとだけ、この2人の孤独感がわかる気がしたな~。海外では日本の常識通用しないしねw
この2人の焦りにも似たホームシック、でもそんなホームシックが、2人に天国を運んできてくれましたね。
京山あつきさん、すごく好みっぽいので、他の作品も読んでみたいと思います(´∀`)
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