平成24年

8月19日(日曜日)

雨の後

山の師匠と

石榑峠をこえて

神崎川へ

(師匠は3歳年上のおじさん)

入口にフェンスが出来ている

鍵はない。

一台車が出てきた。

どうしたんだろう

話を聞くと

川まで下りたが濁流で撤退するとのこと

神崎川発電所のさらに上流へ

ツメカリ谷出合いのところを見下ろすと

たしかに入れそうもないほどの茶色い流れ

水量もいままで見たことない。

そこに懸垂降下のロープを

ガードレールに結んでる人たちがいた。

こんなところからおりるのか。

10m以上あるよな。

もう一台車が来た。

この人たちも入渓を迷っている。

それだけひどい流れだ。

もうすこし神崎川の下流へ行ってみるという。


さて師匠どうしましょう。

師匠はいつものウーーーーン

と考え込んだ。

師匠はまあ

沢に下りてみよう。

ということで

車を林道の

一番奥まですすめていった。

途中軽トラのおじさんが

ウエットを着て

これから沢に入るといっていた。

降り口の駐車場は

何台か車が止まっていた。

もう入ってる人が

いるんだ。


師匠も僕も

登山靴に履きかえた。

ザックの中も

すべてビニル袋に

小分けしてある。


今日は懸垂下降の練習をする約束なので、

(予定では谷尻谷にはいるつもりだった。)

ハーネス、カラビナ、エイトカン

を二人とも持っている。僕のリュックは30

師匠はザイルとビレイロープ、複数のカラビナ

55のリュックを背負っている。

重たいとさっきからもらしている。


半袖・半ズボン

短い靴下

ぼくらは沢のことしか考えてなかった。

沢へ降りる道のことを考えてなかった・・・


しばらく行くと

なにか僕のふくらはぎにいる。

ヤマビルだあ。

あわてて手でふりはらう。

2匹目もきた。これもパス。

今度は師匠の1匹目

僕が目視でみつけて

師匠があわてて帽子でたたいたらとれた。

次はぼくのよこから跳んできた奴が

くつのまえで跳びまわってた。

着地失敗か。たすかった。

そのあと師匠に2匹目

これも

すぐにはらった。

ぼくのむこうずねに4匹目

これも一撃だあ。

ヒルの猛攻をいなして

やっと沢に下りた。10:06

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師匠は沢ぐつを新調した。


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沢タビのフェルトがとれて沢ぐつにした。

沢ぐつには黒部とかいてある。

下にネオプレンの靴下をはいている。

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僕は去年からモンベルの沢シューズ。

いったんはいたら足首のゴムがしまって

ぬげないんだこれ。

でもヒルは入ってこれない。


ふたりともくつ底はフェルト

前々回まで僕は登山靴でそのまま歩いてた。

去年大曽根のイオンのモンベルで買ったもの。


さて用意は出来た。

水量はいつもより多い。まだすこしにごってる。

水の勢いが強く水のない川原を

少し登る。

師匠が棒をさがせといいだした。

なかなかいいのが見つからない。

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やっとみつけて渡河の練習

両足と棒で3点確保しながら

急な流れをわたる。

師匠は何事も経験だという。

自分の限界を試すのも、

大切だという。

モモあたりまでの水はなんとかなりそうだ。

深いとこも川床は砂や石だ。


流れの弱いところをさがしながらさかのぼる。

白滝谷出会いに近づくと両側に歩く場所がない。

一箇所右岸の岩を山側に入ってパス。

そのあと深みがあり、流れがゆるやかなので、泳ぐ。


白滝谷出会いになんと高校生が遊んでる。

いちばん下の岩に先生が座っていた。

話を聴くと、S市の神戸高校の登山部30人を

引率してきているとのこと。

朝明駐車場からはと峰にのぼり

白滝谷を下りて来たという。

ここから僕たちが入渓したツメカリ谷へ

生徒をおろして、

ツメカリ谷をさかのぼって

尾根をこして白滝谷の上部へ出るのだそうだ。

水量が多くまよっているらしい。

師匠も自分たちの職業を明かした上、

女の子もいるこのグループを引率しては

無理ですとアドバイスした。


ぼくらでもきついのに

流される可能性があるものを、

行かせられない。


その話をしていたら師匠のふくらはぎで

ヒルが血をすってふくれていた。

僕らはたばこを吸わないので

ライターをもってない。

先生持っていませんか、

と尋ねると、

ありますよとのこと。

先生さっさと

登っていって、

僕らはあぜんと

後をつづく。


生徒たちは流れのゆるいところで

石を渡って遊んでいる。

ライターであぶったらヒルはすぐに落ちた。

師匠もほっとした表情。

白滝谷を越したところで

早めの昼食にした。

生徒たちが集められていた。11:16

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食べようとしていた横にもうひとグループ。

60代の男性2名女性1名

ヘルメットやハーネスをつけている。

尋ねると白滝谷を登るとのこと。


さて、どうする。

師匠と相談

いけるかどうか分からないが

谷尻谷の入り口へいこうということになった。

白滝谷をこえて愛知川右岸をすこしさかのぼると

両側が岩で泳がないと登れないところがある。

ここは右岸を高まくのだが、

沢におりようとすると、

とても谷尻谷へは行けない水量だ。

右岸の取り付きは濁流で遠目にも超えられない。

沢まで降りてもどうみても無理。12:10

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この左側からいつもはのぼりはじめる。

とりつくしまもないとはこの状態のことだね。

激流だあ。


師匠ここで懸垂下降の練習しましょう。

師匠はこんなときあたりをみまわしてしばらく考える。

うーーーーーん

ビレイをとる根っこを見つけた。

2点ビレイを取ってザイルをつないだ。

まず師匠が手本をみせてくれた。12:21

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エイト環の入れ方

ロープの持ち方

足の踏ん張り方

途中に2箇所段があるが

ないほうが一気に下りられていいという。

ビレイをかけかえてザイルが石にすれないように

調節してくれた。

師匠が4回

僕が3回おりた。12:24

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師匠は16年ぶりにザイルをつかったらしい。

両足に上手に力をかけないと、

ザイルが横に振られて

とんでもないほうにいってしまう。

むずかしいなあ。

師匠はもっと高いところから足場なしで

降りたそうだったが、適当な場所がなかった。

撤収するのにもきちんとロープをたたんで

袋に入れるんだなあ。


何かすごくスリルがあった。

すずしいしドキドキできるし、

クセになりそうな練習であった。


そのあと白滝谷出会いにもどって、

もうヒルはこりごりという話になった。

すこし水もひいて

流れのニゴリがすくなくなってきた。

石に水の跡があって

水かさが低くなってるのを示していた。


ヒルはいやだあ。ツメカリ谷の出会いまで

沢を下ろう。

ずっと右岸をあるいたがどこかで左岸に渡らねば、

流れがゆるやかなところをさがした。

棒をつかってうまく渡れた。14:17

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途中桑名工業の先生方に遭遇。

沢から林道への上り口を教えてもらった。

赤テープが小さくてここかしらと迷ったところだった。
すこし上に長い赤テープがさがっていた。

しばらく登ると林道の駐車した場所に着いた。

すこし風がでてきてて

ヒルはいなかった。


次回ツメカリ谷に入ろうかという相談が成立した。

高校生でいけるならぼくらも大丈夫だろう。

9月の末までになんとか行けたらいいな。


いまいましいヤマビルめ。

今度はちゃんとヒル対策を

していくぞ。


あの気持ち悪い感触

もう二度といやだ。