あっけないほど簡単。
私にとっては人生の選択でも、向こうにとっちゃ膨大な数の1人だもんね。
別に罵られたかったわけじゃないけど、拍子抜けした。
自分勝手なことを言うなら、すっぱり嫌いになれるよう多少強く怒ってくれればと思ってた。
実際は優しくて、テンプレート対応だったとしても応援までしてくれた。
多分あの人は知り合い。おそらく中学の部活の先輩な気がする。
大嫌いな田舎独特の閉鎖空間に、私は助けられてしまったわけだ。
いやまあいいけど。なんだかなって。
 
でも、だからって決心は後悔してない。
私はあちらがいい。理想はあそこにある。
今までのいらないものを、ここに全部埋めておきたいから。
思い返したくもない記憶や、ものや、人間関係を全部終わりにする。
誰にも監視されない、私の生活を勝ち取る。
近所や親や目先で満足するような子たちに、いちいち干渉されたくない。
 
だから、大丈夫。絶対頑張れる。
1人でだって、やってける。