観てきました。
HEROも観てきたので後程


ネタバレあり







ストーリー
多々良と百秋坊が「人間界(渋谷)に生きる少年(蓮またの名を九太)とバケモノ界(渋天街)に生きるバケモノ(熊獣人の熊徹)を物語る」話。

9歳の少年・蓮は、両親の離婚で父親と離れることになり、親権を取った母親も交通事故で急死してしまう。両親がいなくなった蓮は親戚に養子として貰われそうになるが、引越しの最中に逃げ出し、渋谷の街を独り彷徨っていた。行くあてもなく裏通りでうずくまっていた夜、蓮は「熊徹」と名乗る熊のような容姿をしたバケモノ(獣人)に出逢うが、すぐに見失ってしまう。蓮は、「独りでも生きていきたい」との思いから、『強さ』を求めてそのバケモノを探しているうちに、バケモノの世界【渋天街】へ迷い込んでしまう。元の渋谷に戻ろうとするが、不思議なことに来たはずの道は閉ざされていた。

バケモノ界の長老である「宗師」は高齢で、近々引退して神になる予定であり、後継者を決めなければならなかった。後継者は最も武術に優れた者がなるしきたりであり、闘技会の勝者が次期宗師として認められるのであった。熊徹は、闘技会に出場するための条件として、弟子を取ることが現宗師により課せられていた。熊徹が人間界の渋谷に現れたのは、渋天街には自分の修行に耐えられる根性のあるバケモノがいないという理由だった。自分を追ってバケモノの世界に踏み込んだ蓮を熊徹は見込みがあると判断、蓮は熊徹の弟子となった。蓮は9歳だったことから熊徹に「九太」と名付けられ、共同生活を行うことになる。バケモノの世界では、人間を住まわせると、いつしか心に「闇」を宿し、大変なことになるという言い伝えがあるため、人間を弟子にすることは周囲が反対した。しかし九太(蓮)が弟子になることを現在の宗師が認めたのであった。しかし両者は性格がまるで合わず、事あるごとにいがみ合い、衝突し合った。しかしお互いに素の自分を出し切ってぶつかり合う修行の日々を重ねることで互いに心身ともに成長し合い、いつしか親子のような関係が結ばれるようになる。孤児のため独学で武術を極めた熊徹は、技術面で荒削りなところがあり、ライバルの猪王山には到底勝ち得なかったが、九太(蓮)を指導することによって、独りよがりな武術が次第に洗練されていく。




それから8年後、逞しく成長した九太(蓮)はある日、偶然に渋天街から人間界の渋谷に戻り、図書館で進学校に通う女子高生の「楓」と出会う。九太(蓮)はそれまで通り渋天街に住みながら、昼間は人間界に戻って楓から学校の勉強を教わるようになる。楓は九太(蓮)の勉強の理解が早いことに驚き、興味があるなら高卒程度認定試験を受けて大学進学を目指してはどうかと勧める。九太(蓮)も大学進学を考えるようになり、楓といっしょに区役所で住民票を調べるうちに、実の父親の住所を知り、父親との再会を果たす。そんなある日、熊徹は九太の寝床から人間の世界の教科書を発見する。人間の世界と縁が切れていなかったことを熊徹は問い詰め、そのことで九太(蓮)は渋天街を出奔してしまう。人間の世界で、父親は蓮に「一緒に暮らそう」という話をもちかけ、一旦はこれを拒絶した。蓮の心はさらに揺れ、自分の心の中に闇の部分があることを知る。

自分の心に決着をつけるために久々にバケモノの世界に戻ってみると、宗師後継者決定のための闘技会が行われていた。熊徹と猪王山の決戦であった。九太がいない熊徹は精細を欠き、ノックダウンされて負ける寸前であった。九太は倒れた熊徹を激励、間一髪で立ち上がり、その後は九太の声援で勢いを取り戻し、最後に逆転して猪王山を倒す。熊徹と九太の心が再び通い、熊徹が宗師になることが決定した瞬間、観客席の一郎彦(猪王山の養子で人間)が念力で投げ放った長刀が熊徹を背後から刺し貫いた。一郎彦は自分が猪王山の実の子ではないことに気づき、心に闇を宿していたのだった。九太は激しい怒りにより心の闇が増大し、念力を操るパワーと化し、九太の長刀が空中を飛んで一郎彦に突き立てられようとしたその瞬間、理性を取り戻し、刀は地面に落ちた。熊徹は瀕死の重傷を負うが、なんとか一命をとりとめた。しかし一郎彦は失踪してしまう。

九太(蓮)はおそらく人間界に行ったであろう、心に闇を宿したままの一郎彦を案じ、決着をつけようと渋谷に戻る。渋谷で九太(蓮)を発見した一郎彦は闇のパワーを炸裂させ、渋谷は各地で爆発炎上、大混乱に陥る。そのことで渋天街にも異変がおきる。意識を取り戻した熊徹は、宗師の特権として、みずからが神になることを決意する。九太(蓮)は一郎彦の闇を自分に取り込み、直後に刀で自分の胸を刺し貫くことで事態を収拾しようとした。その時、燃える剣が九太(蓮)の前に突き刺さった。それは神になった熊徹の化身であった。剣は九太(蓮)の胸に吸い込まれる。燃え上がる剣の使い手となった九太は、ついに一郎彦の闇を粉砕するのであった。

すべてが終わった後、一郎彦は闘技場での記憶が全くなくなった状態で、猪王山邸の自室で目を覚ました。旧宗師は後継宗師である熊徹がいなくなってしまったので、宗師を続投することになった。九太(蓮)は渋天街に戻ると、バケモノたちの拍手で迎え入れられる。そこに楓も姿を現す。蓮は人間界に戻ることを決意、父親と一緒に暮らすことになった。




キャスト=声優 
九太(きゅうた)/蓮(れん)
声 - 宮崎あおい(幼少期)、染谷将太(青年期)
本作のもう一人の主人公。9歳のとき、ある事をきっかけに両親と離ればなれになってしまった少年。両親は離婚しており、母親と暮らしていたが、9歳の時に母親が他界したことで身寄りがなくなり、渋谷の路地裏を彷徨っていたときに熊徹と出逢い、【渋天街】に迷い込む。行き場がないため仕方なく熊鉄の弟子となり、共同生活を経て成長していく。青年期には偶然【渋天街】から【渋谷】へと戻る方法を見つける。9歳以降学校教育を受けていないため、文字の読み書きは不得意であったが、【渋谷】で出会った女子高生の楓から勉強を教わる (楓の教え方が上手いようで短期間で学習内容が小学生レベルから高校生レベルへと上がっていく)。ひ弱な体力であったが、熊徹の指導を受けるうちに武術の才能に目覚め、最後は熊徹を一本背負いでたやすく放り投げるなど熊徹を超えた面も見せつけた。
騒動終結後、帯刀する事を辞め、人間界で父親と共に暮らす。
楓(かえで)
声 - 広瀬すず
本作のヒロイン。渋谷の進学校で勉強している女子高生。九太(蓮)と出会い、一緒に勉強をする。読み書きの段階から勉強を教えてもらっている九太にとって、彼女は人間界での師匠のような存在。親の期待に応えるために自分の意思を抑圧していたが、九太(蓮)と出会うことで次第に自分の意思に忠実な行動をするようになる。
また九太(蓮)が自分は何なのかを思い悩んでいた時、自分と重ねて励ましたりした。この事がきっかけで彼の心の支えとなっている。
多々良(たたら)
声 - 大泉洋
猿顔のバケモノ。熊徹の悪友。本作の語り部。頭の切れる口の悪い皮肉屋。人間であるにも関わらず熊徹の弟子となった九太(蓮)に冷たい態度で接するが、次第に百秋坊と共に九太(蓮)に対して目をかけていく。
百秋坊(ひゃくしゅうぼう)
声 - リリー・フランキー
豚顔の僧侶。熊徹の悪友。本作のもう1人の語り部。聡明で誰にでも優しく接する僧侶。熊徹との師弟関係に悩む九太(蓮)に度々助言を与える。
宗師(そうし)
声 - 津川雅彦
兎顔のバケモノ。高齢だが【渋天街】に棲む10万を超えるバケモノを長年束ねている現役の長老。引退して神格化するにあたり、自分の後継者となる強さ、品格とも一流のバケモノを探している。常に3人の側近を連れている。騒動終結後は後継の宗師となった熊徹が神格化した事に伴い、再び宗師の座に就く。
猪王山(いおうぜん)
声 - 山路和弘
猪顔のバケモノ。一郎彦と二郎丸の父親で【渋天街】の誰もが強さ・品格ともに一流と認めるバケモノ。数多くの弟子をもち、次期宗師の最有力候補とされている。かつて人間界を訪れた際に捨て子だった一郎彦を拾い、我が子同然に育てていたが、そのことは本人や次郎丸、周囲の者達には秘密にしていた。竹林に囲まれた豪邸(一等地らしい)に住んでおり、裕福である。多忙を極め、息子達にかまう時間がとれない。
一郎彦(いちろうひこ)
声 - 黒木華(幼少期)、宮野真守(青年期)
猪王山の長男。父親譲りの強さ・品格をもつ優等生。父のような立派なバケモノになることを夢見ている。青年期には大人びた精悍な顔つきに成長し、念動力を身に着けている。しかしこの念動力は彼の心の闇から生じるものであり、バケモノの力ではない。
実は彼も九太(蓮)と同じく人間の子供であり、捨て子であった赤ん坊の頃に猪王山に拾われた過去がある。そのため実際の長男は義弟の二郎丸である。当人は自分の容姿から自分が人間であることに感付いていた。そのコンプレックスから次第に心に闇を宿していく。
二郎丸(じろうまる)
声 - 大野百花(幼少期)、山口勝平(青年期)
猪王山の次男(一郎彦は養子であるため、実際は長男である)で一郎彦の義弟。強いものに憧れ、父と兄を自慢に思っている。天真爛漫で無類の食いしん坊。当初は人間の九太(蓮)に偏見を持ち嫌っていたが、ある出来事をきっかけに九太(蓮)を認め、以後は彼の親友になる。青年期には少年時代の気質が抜け、穏やかな性格で誰とでも親しくできる好青年に成長している。
チコ
声 - 諸星すみれ
九太(蓮)と渋谷の路地裏で出会った不思議な生物。楓と同様、心の支えとしている。
九太の父
声 - 長塚圭史
妻とは(彼女の親族による強制的な)離婚をしているため、行方知れずで蓮(九太)を引き取ることができなかった。警察による蓮(九太)の捜索が終わった後も探し続けており、彼と再開した時には涙を流していた。
騒動終結後は九太と暮らすようになった。
九太の母
声 - 麻生久美子
夫と離婚後は女手一つで蓮(九太)を育てるも、彼が9歳の時に不慮の事故で急死した。
彼女の女手一つで育てた事が、後の蓮(九太)を心身共に強くするきっかけに繋がる。





声優さんも豪華キャストです。
あおいちゃんと染谷くん
染谷くんは映画出っぱなしですね。
楓役のすずちゃんは私的に良かったです。
多々良の大泉洋さんや特に百秋坊のフランキーさんのあの雰囲気がいいですね。
ウサギの宗師様が可愛かった。
津川雅彦もピッタリ

熊徹と九太が修行や共同生活を通して供に成長し親子以上の絆を深めて行きます。

もぅ少し二人の関係の深さを表せれば良かったかな⁉子供を育てた事がない熊徹がどう接すればいいか分からず四苦八苦。
親子喧嘩ばかりが目に見えてしまってました。
熊徹が補えない分を多々良と百秋坊が補っていくって感じですね。


心の闇に支配されてしまった一郎彦、一歩間違えれば九太も…しかし楓のミサンガで自分を取り戻した九太

今回は賛否両論の様ですが
それなりに面白かったです。