「おしゃべり階段」は、1978年から79年にかけて別冊マーガレット(集英社)にて発表された、くらもちの連載デビュー作。くせっ毛がコンプレックスの森本加南と友人の中山手線を軸に、揺れ動く少女の心や成長を描いていく。






天然パーマがコンプレックスの森本加南。中学時代には単なる友達だった中山手線にある日特別な感情を持ち始める。しかし、高校ではそれぞれ違う所へ。大学は線と同じ所へ行きたいと思った加南は、色々な出来事を体験して成長しつつ、大学受験へと向かっていく。

登場人物編集

森本加南(もりもと かな)
染井中学校出身。天然パーマの女の子。髪と背が低い事を気にしている。中学2年生の時、親友と思っていた子に、クラスが離れた途端冷たくされた事に傷ついている。明神高校に進学するが、ボーイフレンドの線への思いは諦め切れない。一年の浪人の末、結局線と同じW大学に進学する。

中山手線(なかやまて せん)
加南の中学時代の友達。バスケットボール部に所属するが、背が低い事をとても気にしていた。(後になって、急激に伸びる。)ひどい近視で、左利き。松浦高校に進学するが、バスケットボール大会の時、明神高校に来る。高校3年の時、加南に告白し、二人が両思いだったと分かる。加南と同じく、一年浪人の末、W大学に合格。

本当は中学の時から加南を好きだったんだよね。
なぜなら、卒業後、電話で呼び出され待ち合わせ場所へ行ったら知らない女の子が…線は、国分寺さんの声を加南の声と勘違い。
要するに、二人の声が似てたんです、加南だと思って来たら別の女の子だった、て事です。

そこを神田くんに見られてしまったことで誤解を招くんですよね。

線も、国分寺さんの手前、断るに断れなくなって付き合うはめに。

高校のバスケの練習試合の時、何気に言った言葉『加南、俺にもタオル取って』と、マネをしている国分寺さんに言っちゃったことで、神田くんたちも気付いちゃったんだよね、線の気持ち。

森本哲夫(もりもと てつお)
3歳年下の加南の弟。姉と同じく天然パーマ。剣道をしている。線の弟、円とバンドを組み、ドラムを始める。後に円とは、女の子の取り合いになり、円はバンドを辞める。(結局、哲が勝ち取った。)

「友達の手前、紹介できないくらいガキだった加南が三角関係に陥るなんて」…てな事を言って母親と立ち聞きしていたシーンがありましたね。

扉の向こうには、真柴君が加南に化粧をしていて、それを見ている線。
この後、一緒に予備校へ行きます。
真柴君は大学へ行かないので二人でいってらっしゃい、と。

中山手円(なかやまて えん)
線の弟。哲とは同い年。眼鏡をかけていて、あまり兄には似ていない。ギターが上手。食べる事が大好き。哲と一時期バンドを組む。
こいつは線のとは似ず、すかん奴だった。
可愛げない奴

日野光咲子(ひの みさこ)
高校時代の加南の大親友。高校進学ゼミで加南が倒れていたのを助けた時から、仲が良くなる。実は、加南たちが修学旅行に行った時、一度会っているのだが、その時は言葉は交わしていない。(その事は最後まで気づかない。)線と顔がとても似ていて、バスケットボール部に所属していた。成績は上位。真柴の事が好きだったが、加南の事を思い、思いを伝えられずにいた。S大学に現役合格。

そう言えば、タイトル名と共に、最初の頃、咲ちゃんのあだ名『誰かに似たひと』ってあだ名つけられてた(笑)
咲ちゃん、そのあだ名止めてって言ってた様な。

真柴一興(ましば かずおき)
高校時代の加南の友達。通称マーシ、とんがらし。髪が長くて赤く、眉毛がない。実は同級生なのに、加南より年上。バイク通学している。ディスコでは人気の歌手で、哲がひそかに憧れている。加南に片思いをしていた。恋は実らなかったが、加南をコンプレックスから解き放った恩人という存在になった。番外編「眉をつけたピカデリー」の主人公。

国分寺(こくぶんじ)
線の中学、高校時代の友達。蛙の解剖で気絶するほどの小心者。加南と声が似ていて、線の近視によって、よく間違われる。一時期、加南の面影を追い求めた線と、付き合っていた。
その中学の蛙の解剖で気絶したって話だけで顔も姿もいっさい出しませんでした。
言葉だけ、活字だけなのに、話が繋がっていく面白さ、流石くらもち先生。


粟田(あわた)
加南の中学2年生の時の親友。背が低い同士で仲良しだった。歌がうまい。見事なストレートヘアの持ち主で、それを根岸に褒められた事を加南に自慢し、加南を傷付ける。クラスが別れても親友でいようという約束をしたにもかかわらず、修学旅行の時、友達がなかなか出来ない加南に対して、冷たい態度を取った。その時のトラウマで、加南は最初、光咲子との友情関係を素直に受け入れられなくなる。

トラウマの原因
加南がひとりぼっちで可哀想でした。

根岸(ねぎし)
線の中学時代のバスケットボール部の先輩。粟田の髪に一目惚れして、交際を始めるが、あまり長くは続かなかったらしく、加南が高校3年生になった時点で、すでに破局していた。

中野(なかの)
中学時代の加南の友達。長髪にしていたが、立川によって、丸坊主にされた。金に関してとても汚い。高校生になってからは、ディスコに入り浸り、金を無くし、借金を抱え込み、遂には加南の金を盗もうとする。
中野君は加南が好きだった様ですね。

立川(たちかわ)
加南の中学時代の理科の教師。加南と線には尊敬されていたが、他の生徒には嫌われていた。線は立川に憧れて、理科の教師を将来の夢とする。
とっても穏やかで暖かい先生
加南にとってもいい話をしていたような?
忘れた。




国立(くにたち)
加南の中学時代の保健体育の教師。加南が中学2年の時、新任教師として、染井中学校に来る。加南の天然パーマを「ませた格好をしている」と思って怒鳴りつける。生徒には人気が高かったが、加南とはそれ以来うまくはいかなかった。

すごく嫌な先生

神田等(かんだ ひとし)
線の中学、高校時代の友達、クラブ仲間。線と国分寺恋人説を流した張本人。大学はすべり止めとして受けたM大学に進む。

Wikipediaより

加南の成長物語かな。
ダジャレのつもりじゃなかったけど…


線からの告白
自分のことの様に嬉しかった事を思い出します。

読み始めた頃まだ中学三年生でした。

くらもちふさこ先生の作品の中で一番好きです。
お薦めです。