好きだった漫画

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恋愛を好む人にはえーん
『YASHA-夜叉-』は吉田秋生の漫画作品、及びそれを原作としたテレビドラマ。

概要
『別冊少女コミック』(小学館)1996年7月号から2002年5月号、『月刊flowers』創刊に伴い連載誌が移動となり、同誌に2002年6月号から8月号にて連載された。
コミックスは全12巻が刊行されている。
第47回(2001年度)小学館漫画賞受賞。
本作は独立した物語であるが、作者の過去作である「BANANA FISH」と作品世界を共有し、「BANANA FISH」のサブキャラクターであった少年シン・スウ・リンが逞しく成長し、華僑の頂点に立つ若き青年実業家となって登場する(共通するのは世界観だけで「BANANA FISH」の直接の続編ではない)。
また、その頃を思い出させるような台詞もシンの口により語られるので、前作を知っていればより楽しめる内容となっている。
また、2003年8月からは『flowers』にて本作の続編となる「イヴの眠り」が連載された。こちらは本作の主人公・静の娘が新たな主人公となり、登場人物たちのその後が描かれている。


あらすじ
女性とも見紛う綺麗な顔立ちの美少年・有末静は、心優しい母・比佐子と沖縄の離島・奥神島で2人暮し。友人の永江十市やその兄・茂市らに囲まれ、平凡で健やかな幸せな生活を送っていた。
しかし、そんな楽しい日々は長くは続かなかった。突如飛来したヘリから降りた米陸軍グリーン・ベレーの作戦行動により母は殺され、静は母の元婚約者である雨宮協一郎によって連れ去られてしまう。
その一部始終を見ていた十市は、それから6年後、静を心配しつつ父の転勤により上京した東京で、幼馴染の反町鉄男と共にバイト中だった。
そこで稼いだ資金でアメリカに居る静に会いにいこうと思っていたのだ。
一方、洛北大学生体科学研究所で大学院修士課程のウィルス研究に従事していた茂市は、師事していた篠原教授の招きでウィルス学の博士として赴任することになった静と思わぬ再会を果たす。
6年前とは全く違った雰囲気を纏っていた静に戸惑いつつも再会を喜んだが、そこに静の双子の弟を名乗る雨宮凛という男が現れる。その言葉通り、静と凛は髪形こそ違うものの、それ以外は見分けがつかないほどそっくりだった。
しかし、この男が何を目的に今になって静の前に現れたのか、あまりにも謎が多すぎた。ただ、その瞳に宿す暗い光はやがて未曾有の惨事を引き起こし、兄弟で血で血を洗う骨肉の争いを招くことになる。

有末 静(ありすえ せい)本作の主人公。18歳。
ネオジェネシス社により生まれながらに神経細胞成長因子を組み込まれたDNAを持った一卵性双生児「新しい人類(ネオ・ジーニス)」の片割れ。天才的な頭脳、他人の動きを一目見ただけでそっくり真似出来てしまう運動能力、時に銃撃さえ避ける高度な反射神経など、現生人類の能力を遥に上回る。
つまりデザイナーベビーである。
己を作り出した雨宮協一郎の研究材料にさせられそうになるも代理母の比佐子に連れ出され、比沙子の兄・貴比古の計らいで沖縄・奥神島(おがみじま)に逃げてくる。
以来12年間、母の愛と十市、茂市ら周囲の人々の温かい助けもあって、出生の秘密は知らされず、ごく普通の人間として育てられる。しかし12年後、奥神島に現れた協一郎とそのパトロンであるゴールドバーグに発見されて、その際母を失った上、ネオジェネシス社に拉致される。
母を目の前で殺された精神的ショックから心を閉ざしてしまうも、アルフレッド・ライアン博士と世話係兼ボディーガードとして赴任してきたケン・クロサキの尽力により再び立ち直り、ネオジェネシス社の研究員として、ライアン博士からウィルス学の英才教育を受ける。
その後専門分野の科学者として再び日本の洛北大学医学部に出向。
そこで茂市、十市等と再会し、同時に今まで存在を知らされていなかった双子の弟・凜とも出会い、戸惑う。
幼少期に母や友の愛情を受けて育った為、他人を慈しむこと、仲間を失うことの痛みを良く知っていて、自らの手でこれを必死に守ろうとする。
故に仲間の危機には自ら危険に飛び込むことも厭わない強い精神力を持つ。
時としてその思いの強さから自滅しそうになる度に親友・十市に諭されている。茂市の死を契機に己を捨てて凛に立ち向かうため、あえて冷徹な殺戮者となって敵を容赦なく殺していくが、それでも自分と無関係な人々が巻き込まれていくことには、深く胸を痛めている。
実弟である凜との間には、新人類特有の一種のテレパシーのような意識や感覚の共有が可能(脳共鳴・精神共鳴)で、離れた場所にいるお互いに起こった事をまるでその場に居るかのごとく感じとることができる。また短時間ではあるが、脳波を同調すれば人の意識さえ操ることが可能。
凛にシンクロした折に流れ込んできた意識から、愛を知らずに育った弟の心に巣食った深い闇と真の敵を悟った静は、立場が違っていたら自分も同じようになっていたかもしれないと思い、なんとか凛を救ってやりたいと行動を起こすが…。

雨宮 凛(あまみや りん)静の双子の弟。
18歳。雨宮協一郎が独自に育てたもう一人の新人類であり、一卵性双生児ゆえ見た目は静と殆ど変わりない。
雨宮家の養子として幼少時より英才教育を受けるも全く愛を与えられず、あまつさえ祖父には虐待されていたため、協一郎にそれを利用され祖父を殺害。
それ以来冷酷非道な氷の心を持った性格になってしまった。
その心の空虚を正しく理解しているのは三上尊だけであり、それ故彼だけには心を開いている。
静の存在には早くから気付いており、精神共鳴によって静の幸せに満ちた生活ぶりを知って、己との境遇の差から静を憎悪の対象として捉えるようになっていた。静の前に自ら姿を現し、その世界を全て破壊しようと、手始めに協一郎の思想に傾倒していた伊東を使って洛北大学医学部に未知の殺人ウィルスを散布、結果的に約2万人を死亡させる未曾有のバイオテロを仕掛ける悪鬼となる。静と同様の能力を持っているが、自らが動くよりも他人を動かして事を進める用意周到さを見せて、静を精神的に追い詰める作戦を多用した。
心の中では静の夢に出てくる比佐子の姿を実の母のように捕らえていた。
運命のいたずらから犯した自らの大罪を償う為、最後は静の身代わりとして襲撃してくる敵の盾になることを決意する。
静になりたくてなれなかった哀しき宿命を負ったダークヒーローである。

永江 十市(ながえ といち)静の奥神島時代の幼馴染で茂市の弟。
静にとっては幼少期を一緒に本当の兄弟同然に育てられた、素の自分をそのまま出せる存在であり、心から信頼できる親友である。
12年前の静奪回作戦の現場を見てしまった後に父の転勤で沖縄を離れて東京に移り住む。
静の事はずっと気にかけていて、バイトで溜めた金でアメリカにいる静に会いに行こうとしていたところ、偶然にも静と再会する。
静がかつての明るい姿とは違う風情で目の前に現れ最初は戸惑うが、事情を知るに連れて静の本質が何も変わっていない事に気付き、昔と代わらず熱い友情を注ぐ。
直情型で自分の感情をすぐに表に出す憎めない性格。
そのあまりにおめでたい性格ゆえ、静も周囲を騒動に巻き込みたくない一心でわざと被っていたクールな仮面を外さざるを得なかった。
一人で闇に立ち向かおうとする静を守ろうとするが、それを敵に利用されて人質にとられてしまうこともあった。
下宿先の大家の娘・岩田苑とはお互い気を使わずに話せる仲。後に結婚し、4人の子供をもうけ子沢山になる。

永江 茂市(ながえ もいち)静の幼馴染で十市の6つ違いの兄。
通称:もいっちゃん。子供の頃から静と十市を分け隔てなく可愛がっていた。
成績優秀な典型的な出来の良いお兄ちゃんで、洛北大学医学部から大学院に進み、修士課程で篠崎教授に師事。
生体科学研究所でウィルス研究に従事していたが、そこで生体科学研究所にその道の博士として招待されていた静と思わぬ再会する。
いつも冷静な判断を下せるクールな性格だが、不条理なことには思わずキレてしまうことも。静が子供の頃からわざと自分の持っている能力を隠そうとしていることに気付いていた。
現在は弟の十市と共に岩田苑の親が経営するアパートに下宿中。
静と再会後にその出生の秘密を知り、一医学者として遺伝子操作された人間である静にジレンマを感じつつ、それでも変わらずに静の存在を受け止めようとしていた。
突然現れた弟の存在に戸惑う静に「十市と僕がそうであるように、静と凛だって何があっても兄と弟の物語であることに変わりないよ」と助言する。しかしその言葉も虚しく、凛の放った未知のウィルス兵器「CKV(皮肉にも静がネオジェネシス社時代に開発途中で放棄していた軍事転用可能なウィルスを改良したもの)」に静とともに立ち向かう中、尊い命を散らす。その臨終に際しても残される静や十市のことを最後まで心配していた。
皮肉にも茂市の死が静と凛の兄弟に決定的な亀裂を生むことになってしまう。



伊藤英明が主演で放送されました。
私、ウィルステロ的な内容の物って結構好きなんです。