ジェリコ街の女 (ハヤカワ・ミステリ文庫)/早川書房

¥714
Amazon.co.jp


モース主任警部は、とあるパーティーの席上でアン・スコットという女性に出会った。意気投合した二人は再会を約束する。
数ヶ月後、モースはジェリコに住むアンの自宅を訪れるが、彼女には会えなかった。
しかしモースがアンの家を訪れたまさにその時、彼女は自宅で死んでいたのだ。
彼女の死は自殺と判断されるが、モースは疑問を抱く。彼女の自殺の理由が判らない――。
数日後、アンの近所で男性の他殺体が発見されるにいたって、モースはアンの死と何らかの関係があるのではないかと推理し、本格的に捜査を開始するのだった…。



 
夏の暑さでゆるゆるになった脳みそに活を入れるべく、コテコテの本格ミステリに着手してみましたが、よりによってモース警部シリーズに手を出してしまったがゆえ、脳みそがゆるゆるからぐちゃぐちゃになってしまいました★


今回もまた、モースのアクロバティックな推理の迷走に見事に翻弄されてしまう結果に。

とりわけクライマックスでの、ギリシャ神話を絡めたモースの推理には完全に呑まれてしまって、これが真相だったのかー\(゜□゜)/と納得した矢先にまさかのどんでん返し☆


試行錯誤の推理で読者を翻弄するのがこのシリーズの醍醐味だということを、読んでる最中は忘れてしまいますね…。

モースの(間違ってる)推理はどれもクオリティが高いもんですから~。
 

本書でも、モースと彼の部下、生真面目なルイス部長刑事とのやりとりが面白かったです☆

しかしながら、こんなムチャクチャな上司の下で働くルイス君が可哀想でしょうがない(笑)
何を言われてもぐっと我慢するし、モースの推理が間違っていても「ざまぁ」なんてほくそ笑むこともなく、ちゃんとモースが自信を回復するようにフォローしてあげたりするんだもんな~。


私は絶対、マネできない…( ̄ー ̄;


それでも、最後の最後ではばっちり決めてくれるモースだから、ルイス君も献身的についていくんでしょうね~。


…なんて、メインストーリーとは関係ない部分に、妙に感心してしまったのでした☆

 
事件の真相は、意外と平凡な印象でした。
モースの推理がぶっ飛び過ぎていたせいかも…☆