先日、某オークションで数多く出品されているというPING社の「G400フェアウェイウッド」の模造品を見る機会がありました。
パッと見た感じではよくできており、オークションの出品写真では真贋の判定が難しい品物であると感じました。
オークションでG400フェアウェイを購入しようとされる方が模造品を購入してしまうことが無いよう、一つの判断材料になれば幸いです。
確認すべき点は以下の通りです。
①シャフトスリーブ固定用のねじ
本物のねじは艶消し黒の塗装されたねじが使われています。
模造品にはステンレス(銀色)のねじが使われていることが多いですす。
この時点で、「怪しい商品ではないか?」と疑い始めてOKです。
②ネックの番手及びロフト表示
本物のG400フェアウェイのロフト表示(14.5や17.5等)の数字は、同じ場所に記載のある番手表示(3や5等)の文字の幅よりも広く印刷されています。
オークションの写真で、番手表示の文字と14.5や17.5の文字が「右揃え」で印字されているものは模造品です。
■本物の番手及びロフト表示
「3」の文字幅から「14.5」のロフト表示幅が両サイドはみ出ているのが本物(番手表示とロフト表示が中央揃え)
■模造品の番手及びロフト表示
「3」の右端とロフト表示の右端がそろっており、ロフト表示の数字が小さ目で文字間が詰まっているのが模造品。(番手表示とロフト表示が右揃え)
オークションの出費写真でも、番手、ロフトの写真はほぼ必ず掲載されると思いますので、比較的見分けやすい部分です。
③「MARAGING STEEL」の印字
ソールのネック寄りに「MARAGING STEEL」の印字があります。
偽物は文字のアライメントがおかしいです(笑)
■本物の印字
クラブの造形に沿って、きちんと文字が揃っています。
■模造品の印字
Gの文字が不自然に下がっており、STEELの文字は高さをずらして揃えようとした努力(?)の跡が伺えます。
小さ目の写真でもGの文字がずれて見えるので、判断材料になります。
模造品の写真にシリアルナンバーの印字もありますが、これを信用してはいけません。
④5Wのスコアライン
本物のG400フェアウェイの5W、7W、9Wのフェースには、両端の白いスコアラインの間に、彫刻されたスコアラインがあります。(塗装はされていないので、彫刻部分は黒。3Wのみフェースセンターのスコアラインは無)
サンプルとなった模造品の5Wには彫刻部分がありませんでした。
(3Wと同じようにフェース両端の白いスコアラインのみ)
3Wの真贋判定には使えませんが、5W以下であれば簡単に見分けられる可能性があります。
■本物の5Wのフェース
フェース両サイドの白いスコアラインの間にも、彫刻でスコアラインが刻んであります。
■模造品の5Wのフェース
模造品にはフェースセンターのスコアライン彫刻がありません。
オークションに「高反発加工」の文言で、フェースの塗装が削られている個体が出品されているのを見かけますが、もしかするとこのスコアラインの彫刻がないことを隠そうとしているのかもしれません。
ここまでで、写真による真贋判定はほぼ可能だと思います。
以下は「ソールウェイト」の中の写真です。
模造品のウエイトを外してみました。
低重心、深重心を実現するためのウェイトのはずなのですが、まさかのアルミでつくられたウエイト(?)でした。
これではウエイトになっていません。
以下の写真はドライバーのものですが、おそらく本物は同等の構造になっているものと推測します。
表面に見えている金色のアルミ部分はウエイトカバーで、その下にウエイト本体が収まっているのが本来の構造のようです。
某オークションでG400フェアウェイを確認したところ、この記事に書いた特徴を持つ商品が数多く確認できました。
この記事を読んだ皆様が、偽物をつかまされることがありませんように。