◆今週の重賞展望~ステイヤーズS~

高配期待のJRA最長距離競走! ~ステイヤーの祭典
1967年創設のG2ステイヤーズSは、中山競馬場芝3600mで争われる長距離競走。現在JRAにおける平地での最長距離レースである。負担重量はグレード別定。
純粋ステイヤーが活躍できる数少ない競走の一つで、翌年の天皇賞・春に向けたワンステップ的な意味合いを持つ。有馬記念出走へ向けた叩き台として活用されるケースもある。
馬券的には難解な長距離戦ということで非常に妙味あるレースで、例年高配当が続出。馬券を買う側としても、歳末の有馬へ向けた資金稼ぎ用レースとして大いに活用したいところだ。
ステイヤーズSにおける1番人気の信頼度は高い。過去10年間で(6、1、0、3)となっており、勝率60%の連対(3着内も含む)率70%となっている。
そういう意味合いでは悩まず買える簡単なレースのように思いがちだが、実際はそうでもない。過去5年に顕著な傾向なのだが、伏兵穴人気馬の台頭や上位食い込みが、非常に目立つようになってきているからだ。
2006年は堅く収まって1→2→4番人気の順で決まったが、翌年は7番人気勝利で馬連万馬券。2008年は6番人気が勝ち、11番人気3着で1番人気をサンドイッチ。3連単配当23万3,610円となった。2009年は1、2番人気が13番人気をはさむ決着で5万9,510円。昨年は1番人気が消えて5→2→3番人気で決まっている。
要するに、近年だんだんと波乱傾向が強まってきており、下位人気馬を買い目から外せない状況になっている訳だ。ゆえに1番人気を連軸として信用するとしても、人気薄への注意は怠れないことになる。
ローテーションとしては、過去6勝をあげるアルゼンチン共和国杯組が優秀。出走頭数も多く、連対、3着内率の点でみても数字的に優秀である。
出走頭数自体は1桁にとどまっているが、菊花賞、京都大賞典組も連対率、3着内率は高い。天皇賞・秋からの参戦も全4頭だが3着馬が1頭出ている。オープン特別からの勝利、馬券圏内も意外なほど多い。
1600万下、1000万下経由組は2着1頭、3着1頭。これはよほどステイヤーとしての素質が高くない限り、軽視しても問題ない。アルゼンチン共和国杯で上位人気支持された馬の好成績が目立つため、該当馬を中心に馬券を組み立てるのが正解だろう。
性齢別では3着内率で4歳がトップだが、3~6歳まで幅広い世代が勝利。牝馬の出走は少なく、牡馬圧倒的優位である。
東西所属別では関東のレースながら、関西勢が圧倒的に優位である。
コース的にはJRA最長の長丁場で、当競走のためだけに使用される中山芝3600m。内回りを2周半する上に急坂を2度登坂。ゴール前にも急坂が控える非常にタフなコースだ。
脚質的には直線293mと短いこともあり先行有利。瞬発力よりも、タフなコースに耐えうるスタミナが重視される。枠順の有利不利は、この距離ゆえ殆どないと考えてよい。

注目馬一覧
イグアス
長距離適性の高いディープインパクト産駒3歳牡馬。前走は1600万下昇級の比叡Sで3着。4角4番手から第3位の上がり34秒5を記録して食い込んだ。
2000mを超える長めの距離を使うようになって安定化し、未勝利脱出。500万下勝利後に挑戦した神戸新聞杯でも格下ながら7着と健闘した。
先行力に加えてスピードがなかなか衰えない脚を持つ。中山3600mの好走条件に合致するだけに軽視は避けたい。

コスモヘレノス
昨年度の当レース優勝馬で、本年も東京3400mのダイヤモンドSで2着。3000m級の長丁場では舐められない1頭だ。
昨年はアルゼンチン共和国杯3着からの参戦だったが、今年は同レース9着惨敗からの参戦。その前のオープン特別でも11着に大敗しており、いささか力的に翳り。
とはいえ前々走は5月以来4ヶ月ぶりの実戦で行き脚がつかず、ア杯では後方からマクルもジリ脚で届かずの敗戦。昨年も類似の戦法であったが、勝負どころの位置取りが後方すぎた。
叩き3戦目で行き脚がつけば、得意の3000m級競走では持ちこたえる可能性が捨て切れない。別定58kgの重量には難があるも、直前まで気配を確認したい馬。

ナムラクレセント
今年の阪神大賞典を勝利しているステイヤー。出世レースも3歳時の菊花賞で、3着であった。
前走はアルゼンチン共和国杯で先行からズルズルと下がる13着大敗。宝塚記念でも逃げから14着まで着順を落とす大惨敗だった。
しかし、今年は天皇賞・春でも3角先頭から粘り込み3着入線。3000m級レースならやはり軽視できない。ツメの不安がややあるも、久々のア杯を叩いた上積みがあると思われるなら買い目には必要な馬である。

ビートブラック
昨年の菊花賞3着馬。古馬となっての勝利は大阪‐ハンブルクCの1勝しかないが、京都大賞典で2着。長丁場なら信頼性高い馬だ。
前走のアルゼンチン共和国杯は後方からマクルも届かず5着。が、今回のア杯経由組では最先着馬であり、データ的に軽視不可。
ダイヤモンドS4着があり、天皇賞・春でもコンマ7秒差7着に善戦。そろそろ重賞勝利があっても不思議でない頃だ。

マイネルキッツ
2009年天皇賞・春の覇者で、昨年度も2着に入った長距離巧者。中山も日経賞勝ちなどの実績があり、良積のあるコースだ。
京都大賞典は見せ場なく後方のまま終わったが、目黒記念以来の久々。その分、同情できる余地はある。
今年の春天は前2年のようにはいかず6着に敗退したが、着差は0.6秒。札幌記念や日経賞でも比較的善戦している。
かつてほどの力はなく下降線にあると観測すべきだが、長距離界でこのグレード、メンバーなら舐められない。連下級としてピックアップ。

まとめ~競馬チャンネル推奨の買い方
登録25頭で大混戦。上記注目馬は5頭だが、下級条件からの参戦予定馬でもステイヤーとしての素質が高い馬が複数いる。一概に軽視できない馬が多く、ヒモは広めに選択するのがよさそうだ。
連軸候補としては、現段階での筆頭はビートブラック。なかなか勝ち切れず善戦マンの印象が強いが、力量や長距離への適性からすれば重視が妥当。馬券的にはこれを軸に広め選択で購入するのが無難であろう。
ただし、勝ち切れない点が同馬の特徴でもあるため、着順固定での購入は困難。フォーメーションなら1~3着まで万遍なくマークするべきで、馬単、3連単流しならマルチ。そうした買い方が推奨される。