全米を恐怖に陥れた「バッファロー・ビル事件」から10年後。

ボルティモアの大富豪メイスンは、精神病院から脱獄したハンニバルの行方を追っていた。小児愛者のメイスンはかつてレクターの治療を受けたが、昏睡させられた間に全身に深い傷を負わされていた。当時レクターと接触していたFBI特別捜査官クラリスは、リッチモンドの麻薬捜査で多数の犠牲者を出したことで遺族から告訴されていた。政財界に絶大な影響力をもつメイスンは、マスコミの報道で彼女の存在を知り、司法省のポール・クレンドラー(レイ・リオッタ)を利用し、殺しても飽き足らない仇であるレクターの捜査にクラリスを復帰させようと目論む。

10年前にボルティモアの精神病院から脱獄したレクターは、その頃イタリアのフィレンツェに潜伏していた。彼がクラリスへ送った手紙が調べられ、世界中で数軒の店舗しか取り扱っていないスキンクリームの残り香が特定された。そのうちの一軒があるフィレンツェにおいて地元警察のパッツィ刑事は、捜査で知り合った男の正体がレクターだと気づき、富豪のメイスンに売って懸賞金を得ようと画策した。だが、パッツィ刑事はクラリスの警告に耳を貸さず、レクターを単独で逮捕しようとして、逆に惨殺されてしまう。

メイスンに大金で買収されたクレンドラーは、クラリスをレクターと通じていたとの理由で謹慎処分に陥れた。それは、彼女を気に入っているレクターをおびき出す罠であった。ワシントンD.C.でクラリスに接触を計り、彼女を監視していたメイスンの配下たちに拉致されるレクター。それがメイスンの仕業だと気づいたクラリスは、単身で彼の屋敷に乗り込む。そこでは、レクターが猪に生餌として与えられようとしていた。クラリスはレクターの救出には成功したが、男たちのうちの一人が放った銃弾を受けて気を失ってしまう。メイスンはそれまで酷使してきた主治医に裏切られ、自ら猪たちの前に投げ出されて、生きたまま食いちぎられてしまう。

クラリスが目を覚ますと、そこはクレンドラーの豪華な別荘で、彼女は昏睡している間に傷の治療を受け、カクテルドレスを着せられていた。彼女がダイニングへ向かうと、そこでレクターは捕らえて薬物を投与したクレンドラーを座らせ、食事の用意をしていた。まだ意識が朦朧としたクラリスの目の前で、レクターはクレンドラーの頭蓋骨を切り開き、切り取った彼の脳を見事な手際で調理した。与えられた自身の脳を、正気を失ったクレンドラーは美味そうに食べるのだった。その頃、すでにFBIがクレンドラーの別荘へ向かっていた。力を絞り出すようにしてクラリスは自らとレクターの腕に手錠をかけた。「時間がないんだ」とレクターは大型の包丁を持ち出し、「かなり痛いぞ」と声をかけると、二人の手首に振り下ろした。しかし、FBIが駆けつけると、その場に残されたクラリスの腕には傷一つ付けられていなかった。

その後、ある国際線の旅客機内。変装し、負傷した片腕を吊ったレクターが、不味い機内食の代わりにと自らが持ち込んだ料理を取り出す。それを興味深そうに見つめる隣席の男の子に、レクターは「何事も初めての体験をすることが肝心」と、優しく分け与えてやるのだった。

 

この映画は「羊たちの沈黙」の続編として公開された。

ちょっと怖い映画だった。

ハンニバル役のアンソニー・ホプキンスが見事な演技をした。

不朽の名作だ。