サザンオールスターズの5枚目のオリジナルアルバムで夏にリリースしたせいかこの年で「サザンオールスターズ=夏」のイメージが定着する。
ジャケットの写真は写真家の半沢克夫がアジア旅行の際に現地の人の水浴びの様子を撮ったものであり、それを桑田が面白がり半沢の許可を得て使用したもの。桑田佳祐とのうわさもあったが、どうやら違うらしい。
さて、いつもの星評価してみようか。
1曲目「DJ.コービーの伝説」☆☆☆☆☆
このアルバムの最初を飾るのは警戒なロックンロール。イントロのギターから「行くぜ」と思わせる。歌詞は桑田佳祐が敬愛する小林克也を歌ったものであり、実際にDJとして声も出演している。1曲目から「これからどうなるんだ」を思わせてくれる曲。
2曲目「思い出のスターダスト」☆☆☆☆☆
タイトルのスター・ダストとは、横浜の米軍基地近くに実在したバーの店名である。ミディアムテンポのバラードで桑田佳祐のしゃがれた声が印象的。コンサートではあまり歌ったことがないかと思いきや最近はよく歌う。
3曲目「夏をあきらめて」☆☆☆☆
見事なバラードだ。研ナオコもカバーしていることでも有名な曲。あえて男性の桑田佳祐がこのアルバムでは歌っている。コンサートの定番曲。
4曲目「流れる雲を追いかけて」☆☆☆
原由子のボーカル曲。第二次世界大戦中の満州が舞台となっており、幼い子供を持つ女性の心模様が歌われている。歌唱した原はレコーディングした当時は、愛する人を持つ女性のせつなさと悲しみという部分しか理解できなかったかもしれないといい、後に母親になったことで、子供への愛や戦争への理不尽さへの怒りなどを理解できたような気がしたという。桑田が満州からの引揚者であった父の話を聞いて制作した曲で、この曲を聴いた父は喜んでいたとされている。スローなバラード曲。
5曲目「匂艶 THE NIGHT CLUB」☆☆☆☆☆
15枚目のシングルでこのアルバムのリードシングル。アップテンポのノリノリの曲でコンサートで間奏では手拍子のところで毛ガニが大きい手を出してあおるという曲。サビの桑田佳祐の後にコーラスの松田弘が歌うことでも有名。
6曲目「逢いたさ見たさ病める My Mind」☆☆☆☆
イントロは電話のコール音から始まり、その後電話に出ないことに対するため息が収録されている。桑田佳祐っぽいバラードだ。あまりコンサートで歌われることがない。1991年の「THE音楽祭1991」の1曲目で歌われて以降聴いていない。
7曲目「Plastic Super Star(Live In Better Days)」☆☆☆☆
「ライブっぽくしたい」という意向から、桑田らが参加していた青山大学の音楽サークル“BETTER DAYS”の部員数十人を伊豆のキティスタジオに招きレコーディングされた。桑田は自身の著書の中で「ロックの常套手段を使ってしまった。穴があったら入りたい」との発言をしており、演奏されたのはこのアルバムを引っ提げてのツアーと当時のテレビ番組のみである。もう一度聞きたい曲。
8曲目「Oh!クラウディア」☆☆☆☆☆
一年前の夏の思い出を唄ったメロディアスなバラード曲。見事なバラードだ。イントロは原由子のピアノから始まる。ここでもしゃがれた桑田佳祐の声が聴ける。間奏の大森隆志のギターもいい。コンサートでは滅多に聴かれない貴重な曲。
9曲目「女流詩人の哀歌」☆☆☆☆
ミディアムテンポの曲。ブラスセクションも味が出ている。こんな曲を書けるのはやっぱり桑田佳祐の才能だ。すごい。
10曲目「NUDE MAN」☆☆☆☆
歌詞は敢えてクレジットされていないアルバムのタイトル曲。予想するに歌詞は当時のロッキード事件の事を歌っているようだ。コンサートでは絶対歌われない曲。
11曲目「猫」☆☆
大森隆志ボーカルのまさしく「猫」の曲。アルバムにはメンバーボーカル曲が使用されるが今回は大森隆志の出番だった。
12曲目「来いなジャマイカ」☆☆
曲はレゲエ調の曲。歌詞はかなり過激且つ猥雑で、歌詞カードでもところどころ歌詞がカットされている。歌詞中に「マーレイ」や「ジャガー」、「レイ・パーカーJr.」らの名前が揶揄的に使われている。これも絶対コンサートで歌われないだろう。
13曲目「Just A Little Bit」☆☆☆
アルバムのラストを飾るのはスローバラードのこの曲。ジャズのリズムで当時は英語詩だったらしいが、最終的には日本語も混在した歌詞になったという。この「NUDE MAN」はロックンロールから始まってジャズで終わる。
この年は1月に「チャコの海岸物語」をリリースしているせいかメディアにはかなり露出した。年末の紅白歌合戦にも出場し、何と桑田佳祐は三波春夫のパロディ衣装で歌ったという事実がある(キワドイメイクもしていた)。
