米子にいた頃、病院に勤めていた。

その頃、珍しく団体で京都旅行に行く事になった。

バスをチャーターして全員ではない、何故かというと救急病院だから日勤者は残ることになる。

オレはその病院では事務室で「しゃべらない男」だった。

バスでは一番前に座って京都までひたすら寝ることにした。

「しゃべらない」。

入ったときはそんなつもりじゃなかったのに、入ったら何故かしゃべらなくなった。

浮いていた。「しゃべらない西村」定着していた。

京都についたら金閣寺に行った。

一人ではない。事務長と検診センターのセンター長と一緒に(半ば無理矢理連れてってもらった)行った。

昼は何を食べたか忘れたが、バス酔いはしなかった。

金閣寺を観終わったら、お土産コーナーにひたすらいた。

家族に土産を買って時間をつぶした。

帰りもバスの一番前に座ってひたすら寝た。

こんな旅行、行くんじゃなかったと思った。

事務長、居心地が悪かったんだろうな。

オレのせいだ。

しゃべらないオレのせいだ。