きんさん | T.S.さん捜しブログby nizan

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人生の夢・ロマン・不条理・日常・歌詞などのブログです。別名を「人生の走馬灯ブログ」と名乗りたいと思います。


我が家の祖父の弟、つまり大叔父は、祖父や祖母が亡くなった後も、毎年1~2回、我が家に遊びにみえました。
養子縁組みをされた大叔父の里帰りであった訳です。

話し好きな大叔父で、様々なことを話されましたが、一番多かった話題は「きん」さんに関することでした。

いつも「うちのきんがこんなことを言うんだ」という話ばかりでした。

幼かった私は「家族内によほど嫌な奴がいるんだな?でも、一族の主である大叔父をいびるとは、どんな変な奴だろう?何を考えているのだろう?」と思って聞いていました。

その後、大叔父も我が家の父も亡くなり代替わりしましたので、我が家で行われる法要の時、私は我が家を代表して接客してましたが、見知らぬ女性を見かけるようになりました。

話をしてみると、彼女は若い頃、名古屋の実業団で陸上選手として活躍された方で、つつましやかな大和撫子、美人でした。

そして、この女性が実は「きん」さんで、大叔父と同じく養子縁組みで他家に行かれた大叔父の弟の娘で、大叔父の息子に嫁がれたのだということを知りました。
つまり、いとこ同士で結婚した訳です。

私は無頼漢を想定していたのに、実際はつつましやかな大和撫子でした。

そして、過去の私の思いはすべて間違いであることを知りました。
大叔父は弟の娘で、自分の息子の嫁になってくれた「きん」さんが、かわいくてかわいくて仕方がなかったのだということを知りました。

愚痴だと思っていた数々の話は、実は自慢話、あふれる喜びであることを知りました。

私は子供時代に、大叔父の家に行ったことが一度だけありますが、なんせ子供のことですから、家族構成なんてお構いなしでした。

後に私の高校時代に、隣の高校に通う美人の女性を、偶然その女性の同級生だったいとこの女性(父の妹の娘)から紹介を受けたことがありましたが、私は恥ずかしがり屋でしたので、会話はしませんでした。

この美人の女子高生こそ、実は「きん」さんの娘なのでした。


この「きん」さんが亡くなり、今日、通夜が行われるということを昨夜知りました。

二度と、あの「きん」さんのさわやかな笑顔が見られないかと思うと、残念でなりません。
あの時代が懐かしい。

なお、「きん」さんと書いたのは、おそらく漢字表記があるのだろうけど、私が知らないだけです。