~2018年12月~

 

病院には年末年始などない。

それでも食事で、色々演出をしてくれる。

クリスマスにはクリスマスっぽいメニュー、お正月にはお正月らしいメニューを。

 

もうあと数日で2018年が終わるというある日。

担当ナースから、母に退院後のことも見据えて

実践的なリハビリも考えてくれてるようだけど

母がやりたがらないという。

 

寝る時にはパジャマ、起きたら着替えるということもやりたがらない。

まぁ、私も他の人で着替えてる人をあまり見掛けないけど…。

『家に帰れば出来るから』と根拠の無いことを言う。

『今できないことは家に帰っても出来ないよ』と言っても

『大丈夫出来るから』と、これまた根拠のない自信を持っている(^_^;)

 

 

母は、母が2歳の時に父親が亡くなり

母親が泊まり込みで働きに行ってたので、親戚の家で育った。

とても貧乏で食べる物、着るものにも不自由していたようだ。

そして結婚して、私と妹が生まれ41歳の時に父が亡くなった。

私が17歳、妹が12歳とまだ小学生だった…。

 

母は交代勤務で働いて、私たちを育ててくれて

決して裕福では無かったけど、貧乏だと感じたことも無かった。

それは母のお金の使い方が上手だったからかもしれない。

自分のことは二の次で、常に私たちのことを優先してくれた。

私たちが岐路に立つと、周りに聞きながらも導いてくれた。

 

小さい時から常に自分1人で色んなことを決めてきたので

人に甘えると言うことをしないで生きてきた。

それが今、自分1人では何も出来なくなり

自由に動けなくなったことによって、やっと甘えることが出来たように思う。

だから強くは言えない。

 

母が自分でやる気を出すのを待とうと思う。

 

あと数日で2018年が終わる…。