『自らもまた老いる!』
自分も老いる事を忘れ、老いたる人を嫌悪する。
自分も老いる事を忘れ、老いたる人を恥ずかしいと思う!
まことにこれは、人の愚かな証である。
自分も病む事を忘れ、病みたる人を嫌悪する。
自分も病む事を忘れて、病みたる人を恥じ入る!
まことにこれは、人の愚かな証である。
自分も死ぬ事を忘れて、死たる者を嫌悪する。
自分も老い、病み、死する事を知りて、そのような全ての人を大切にできる人こそが、真の人と言うなり。
自らもまた老いる事を忘れるから、老いたる者を嫌悪し、軽んじ、ないがしろにするのである。
その者は、自らまた老いて同じ道をたどる事を知らないから、そのような愚かをなすのである。
自らまた老いるを知る者は、老いたる者を大切にし、老いたる者を大切にする事を教えて、自らまたよき老いを迎えるのである。
自らもまた病む事を忘れるから、病みたる者を嫌悪するのである。
自らまた病む事を知る者は、病む人々を大切にする心を知っているから、自ら、病みてまた大切にされるのである。
まさに自ら病むをよく知る者は、病みたる人々を大切にし、病みたる人々を大切にする事を教えて、自らまた病みても大切にされるを知るのである。
人はゆえに常にその立場に立って自らをそこにおいて考える事こそが大切なのである。
老いと、病みと、死は、全ての人の上にあるのであるから、それをまた自らの上において見つめて、老いる人、病む人を大切にし、死する人をまた大切にする事である。
太陽の法嗣
大日 天光子
合掌