『悟りとはなに！』
小僧問うに
・一休さんは悟りたでしょうか。
和尚答えていわく
・一休に一休になったか聞いてきなさい。
・小僧笑って、どこで聞くのですか、それは無理です。
和尚微笑みて
・それならわしが聞いてやろう。
これ一休、汝は一休になったか、そうかなったか。
なったそうだ、わかったか。
小僧首をかしげて、
・それがどうして悟りなのですか。
和尚答えていわく、
・一休に一休になったか聞いてきなさい。
「一と休まったか聞いてこい。」
小僧問いてもとめるに、
・悟りとは何ですか。
和尚答えていわく
・夜が朝となることなり。
小僧笑って言うに、
・和尚さん当たり前ではないですか。
和尚微笑みて、
・そうか、夜が夜とわかり、朝が朝とわかったか。
それが解ればたいしたものだ、たいしたものだ！
小僧・・・？
小僧問いて求めるに、
・和尚さん、仏法の悟りとは何ですか。
和尚答えて言うに、
・日の出の太陽に毎日、右手と左手を合わせてひとつに祈ってきなさい。
小僧更に問うて
・そうしてどうするのですか？
和尚答えて
・ひとつになったらそれでよい、それでよい。
小僧問いて求めるに、
・悟りとは何ですか。
和尚答えていわく
・左の手と右の手を合わせてひとつになれ、ひとつになったか。
はい、ひとつになりました。
・それでよい、それでよい！
内も外もひとつになれば、それでよい、それでよい！
小僧・・・・・？
太陽の法嗣
大日天光子
合掌
オ一ン・アビラウンケン