毒なる親 TOXIC PARENTS 一生苦しむ子供
スーザン・フォワード=著 玉置 悟=訳
お盆休みに読もうと思って買っておいた本ですが、ようやく読み終えました
ようやくといっても、普段本を読まないので読み切れるか不安でしたが
これといった理由もないのにしんどくなったり、悲しくなったり
食事をしても中々満たされない、落ち着かない時に手にとって読み進めていたら
意外と早く読み終えることが出来ました
タイトルにある「毒になる親」とは右の画像にある本の裏面にも少し載っていますが
・子供が従わないと罰を与え続ける「神様」のような親(本書ではギリシャ神話に登場する神々を例に挙げている)
・大人の役を子供に押しつける無責任で義務を果たさない親
・「あなたのため」と言いながらコントロールばかりする親
・アルコール中毒の親
・残酷な言葉で傷つける親
・暴力を振るう親
・性的な行為をする親
が、章ごとに分かれて解説されています
著者はアメリカで30年近くに亘って医療機関のコンサルタント
グループ・セラピストなどをつとめたカウンセラーであるスーザン・フォワード
本書では第一部の“「毒になる親」とはどんな親か”から始まり
章ごとに毒になる親をタイプ別に紹介し
第二部ではそのような親を持った人が自己を回復するためにはどうしたらよいのかが記されています
私の親はというと、上記のタイプの中では
義務を果たさない残酷な言葉で傷つける暴力を振るう親となりますが
暴力は私自身が受けた印象よりも
父親が母親を殴っていた印象の方が強いです
そもそも、子供の時に八つ当たりなどで手を出されることは当たり前で
それよりも、大人である父親が母親を痛めつけていることの方が
子供にとってはショックでした
そして、父親と母親の間に起こっている出来事だからといって
見過ごすわけにはいかないのが子供なわけで
幼い頃はただ怯えて見ているだけですが
体が大きくなって成長してくると、子供は母親を守ろうとします
確か、私が父親に勝てるなと思ったのは高校生の頃だったと思います
その時には父親の身長を抜かし、父親が迫ってきても見下ろすかたちになり
父親は右足を前に出して踏みつけるだけで
これ以上は実際に手は出してこないなと悟った瞬間がありました
しかし、問題はここからです
父親はこれ以上、母親に手出しが出来ない
だからといって、そこから父親と母親がやり直せるわけではないというのは
長年耐えてきた母親の身になって考えてみれば分かることなのですが
子供の私にはそれが信じられず
それ以降もどうにか元の家族、私と弟を含めて4人に戻れないかと模索しました
ただもう、私が変化に気づいた時には母親は倒れており
父親の姿を見ただけで泣いて逃げ出し隠れるほどになってしまっていたのにもかかわらずです・・・
つまり、私は父親と母親さえ元に戻って4人揃えばという“幻想”に縋っていたわけですね
それから、この“幻想”が崩れた
というか、自分でこれは“幻想”なんだと気づいた瞬間はいつだったか忘れましたが
何度も通った精神科で、精神科医と母親を交えた会話や時間がそう気づかせたのだと思います
そうして親の事は諦めて、自分の人生を考えようと動き出したのが21~22歳くらいです
年齢も考えて、そろそろ本気を出さないと詰んでしまうと頑張りました
ということで、私がこの本を購入したのは
親をどうにかしたいとか理解したいという想いではなく
理由もなく湧き上がってくる喪失感や悲しみをどうすればいいのか
そして、これから親と離れて自立していく助けになればといった理由です
なので、この本を読み進めていて躓くことはあまり無く
どれもこれまでで経験してきたことというか、乗り越えてきたことが多かったです
ただ、終盤の十二章「怒り」と「悲しみ」にある“嘆き悲しむプロセス”で
“深く嘆き悲しむ”練習で言葉に出す文章の一部にある
>私は、いつの日か自分の家が幸せな家庭になってくれたらという幻想を、いまここに捨てる。
>私は、子供の時に親を変えるために何かできたのではないかという幻想を、いまここに捨てる。
この2つをまだ受け入れることが出来ないなと思ってしまいました
もし、これらを含めてありのままを受け入れて
本書ではそれらに別れを告げる。とまではっきりと書かれていますが
嘆き悲しむことが出来れば、癒えることもあるのかなと感じましたね
では最後に読んでみて
私が共感した部分は親子の境界線の喪失や役割の逆転
本当は誰かに言いたくても、秘密を守らなければいけなくなる・・・などですね
例えば親子の境界線が失われていると、子供は子供のままでいられませんし
役割の逆転でいえば、母親が倒れていれば子供がその代わりを務めなければ過ごしていけません
もちろん、母親が倒れたことにより父親が子供の面倒を見るなどといった変化があれば別ですが
そんな父親であれば母親は倒れてませんし、既に家庭内別居から別居に移行してました
そして、特に辛いのが・・・これは未だにそうですが・・・・
こういった家庭内の出来事を外に持ち出せないということです
私は父親と母親が駄目ならおばあちゃんやおじいちゃんに頼ろうと話したこともありましたが
おばあちゃんほど世間体を気にするので、何とか元に戻ると未だに信じていますし
それを決して外に洩らすことを許さず
余計に辛く、どうしようもないような絶望感や孤独感を味わうことになります
なので、そのような状態で出来ることといえば
ネットで同じような家庭環境の人に包み隠さず話すくらいしか出来ません
あとはひたすら一人で自問自答したり、時が過ぎて何か変わってくれるのを待ったりですね
まぁ、余裕が出てくれば親と一緒に精神科やカウンセリングに通うのも良いのですが
どちらにせよ、傷ついて現実を知ってから自分で進んでいかないといけないのは事実ですから
中々、しんどいものがあります
というように、この本では理解することから始まり
前に進んでいく為にすることが順序よく丁寧に書かれているので
自分の家庭に違和感を感じている人や、何が何だかまだわからない人
そして、タイトルにある「毒になる親」とどう接していけばいいのか
同じような「毒になる親」になりたくない人などにはオススメです
一度くらい読んでみても損はないと思います
ただ、過去を遡ることもありますし
自分が経験したタイプとは別の親も紹介されているので
しんどくなったら無理をせず、自分のペースで読み進めることも大事ですかね
以上です
・・・心が乱れることなく、落ち着いて書けて良かった(笑)
ちなみに、まだ手をつけていないのでいつ読み終えるかはわかりませんが・・・
お盆休み用に買ったもう一冊の方は明るいのでご安心を!