懐かしの60年代その2
『寺内タケシ兄貴はエラカッタ!!』
12.『レッツゴー運命』の運命は?
チャック・ベリーの曲をカバーしたビートルズの『ロールオーバー・ザ・ベートーベン(ベートーベンをぶっ飛ばせ)』がアルバムで出たのが1963年。日本ではシングルカットされてラジオでも盛んに流れた。『レッツゴー運命』という曲は、これに対する寺内タケシ兄貴の回答という意味をもつ。
ジャジャジャジャーン、ジャジャジャジャーン。ベートーベンの交響曲第5番だ。運命はかくのごとく扉を叩く。のだそうです。別れたオトコがヨリを戻そうとして女のアパートのドアを叩いているのではない。
誰もが知るクラシックの名曲のメロディーを寺内兄貴のエレキが華麗になぞってゆく。
当時、エレキギターは大多数の大人たちから白眼視されていた。お茶の間でテレビをみていたハイティーンが、ホラホラ、聞いてる? エレキって不良の楽器なんかじゃない、立派な音楽だろ? と、オトーサンに無言の声をかけていた時です。
なな、なんと。
なんと・・・・・
プッツーーーン。寺内アニキのギターの弦が切れた。ネックのところから。
前に書いたように当時はビデオがない。テレビ番組はすべて生です。カラー番組もほとんどない時代だ。画面はモノクロですが、目をこらすと透明な長い弦がぶらぶらしてるのがはっきり見えた。そりゃぁ、もう。日本中が固唾を飲んだ。お茶の間が凍り付いた。[続く]