懐かしの60年代その2
『寺内タケシ兄貴はエラカッタ!!』
4.ジミヘンが発見された年
ビートルズの武道館公演が行なわれていた1966年7月。ひとりの偉大な ロック・ミュージシャンがイギリスによって発見される。

ロック界最高のギタリスト、ジミ・ヘンドリックスだ。

不世出のロック・ギタリスト、ジミ・ヘンドリックス




1966年7月、アニマルズのベーシストだったチャス・チャンドラーに見 いだされたジミヘンはその年の9月に大西洋をわたる。チャンドラーに ヘンドリックスの情報をもたらしたのはキース・リチャーズの恋人だったリンダ・キースだった。

同じころ、ビートルズの武道館公演ではブルー・コメッツとブルージーンズが前座をつとめた。このときブルーコメッツの三原綱木のギター がビートルズのメンバーがいた楽屋まで聞こえてきた。おっ、日本にも うまいギタリストがいる。誰だろう?

興味を持ったジョン・レノンとポール・マッカートニーが舞台の袖まで見に来た。これは有名な話です。

三原綱木のギターですらそうだった。寺内タケシ兄貴の演奏を聞いたジ ョンとポールは腰を抜かしたはずだ。ところが・・・・・そうはならな かった。

このときのブルージーンズに寺内タケシはいなかったからです。所属事 務所の渡辺プロダクションを退社する条件としてグループから脱退した 直後のために出演していなかった。

やんぬるかな。

もしも寺内タケシがブルージーンズを脱退していなかったら・・・・・ ・

ジョンとポールに“発見された”寺内タケシがジミヘンとほぼ同じ時期 にロンドンにわたることもありえた。

1966年はロックにとり重要な年だった。ジミヘンが発見された年。ビー トルズがライブをやめた年。クリームが結成された年だ。この年以降、 ロックはアートになる。ニューロックやアートロックという名で呼ばれ るようになる。

もしも“寺内タケシが発見され”て当時のロンドンにわたり、華麗なサーフ奏法にブルージーな味を加えることに成功し・・・・誰かビッグなバンドと共演していれば、いやどこかのバンドのギタリストに迎えられていれば・・・ 日本のロックの歴史も変わっていたはずだ。
[続く]