鴨の肉を食べなくても口には鴨の味がする。それが想像力、大脳の働きです。筋肉を鍛える方向に進化した恐竜は滅び、大脳の進化に賭けた人間はこの地球で空前の繁栄を謳歌している。


心頭を滅却すれば火もまた涼し。

大脳をめっちゃ使えば麸もまた美味し。


私が作った有名な対句です。知らなかった方はよーく味わってみてください。


たとえ安酒を呑んでいても、ふと視線を空中に泳がせるだけで、口中には雪中梅や梅錦や三千盛の味と香りが馥郁と満ちてくる。


これが恐竜やライオンでは到達できない達人の境地というものです。


高橋睦男なんて詩人、おら知らね、という方。もうひとり、知らねぇ人に知られていない達人のコトバをご紹介しましょう。フランスのノーベル賞作家、ル・クレジオのコトバです。


私が昔読んだ本にル・クレジオがこんなようなことを書いていた。

達人の域に達すれば、人間はタバコがなくてもタバコを吸うことができるようになる。
(注:このタバコがフツーのタバコだったか、警視庁が忌み嫌う種類のタバコだったかは、記憶が遠すぎて覚えておりません)。


達人の域に達すればお酒がなくてもお酒が呑める。当然のこと、そこにお酒があればなお呑める。


私とサイコさん。達人2人がトントントンと軽快に安い居酒屋へ上がっていったのは、そういう深~~い背景があったからなわけです。