『ペデカーのように僕の放浪の魂は彷徨った』
2.学生運動の時代
マカロニ・ウェスタンとやくざ映画の時代は学生運動の時代でもあった。
歌は世に連れ、世は歌に連れというコトバがあるが、映画もやはり世に連れるのか。やくざ映画の中に当時の学生たちは反権力の姿勢を読み取ったと解説されている。
まぁ、そういう解釈もしようとすればできるのかもしらん。実際のところを言えば、反権力を本気で標榜する学生は私の周りにはいなかった。たとえば私の大学の級友で学生運動に本気で身を投じたのはひとりだけです。
彼は両親のどちらかが小笠原諸島の出身で、家族全員が故郷の島を離れて東京で暮らしていた。当時、小笠原諸島が沖縄と同じくアメリカの支配下にあったことに憤りを感じていたようだ。
大学に入って初めてのクラス会で彼がいきなり立ち上がり、沖縄と小笠原を返還しないアメリカに対する怒りを語った姿が今でも目に焼きついている。