(5)
1人の男が一生のあいだに千人の女性と性的関係を持つ。男の生殖年齢を50年と仮定すると、平均して1年に20人。妻も子供もいる普通の結婚生活との両立は決して不可能ではない。
だが1万人となると・・・・平均して1年に200人だ。これだけの数の女性と性的 関係を持つ男に普通の結婚生活が送れるだろうか? いや、それは無理だろう。ワ タシの常識が言う。
ところがジョルジュ・シムノンは普通に結婚し、家庭を持って子供もいた。いや いや、それは外見だけで、その結婚生活には外からは窺い知れないものがあった はずだ。ワタシの常識が囁く。
では、シムノンの結婚生活はどういうものだったか。
資料によると、彼は20才で初婚。36才の時に長男が生まれる。この結婚生活。や はり普通ではなかった。妻のほかに、秘書の女と女中とも彼は関係を持つ。言わ ば妻妾同居だ。次男が生まれたのは彼が46才の時。翌年、最初の妻と別れ、次男 の母親、秘書のデニーズと再婚する。
50才で長女マリーが誕生する。56才で三男が誕生。その2年後、新しい使用人の 女が雇われる。シムノンは彼女とも関係を持つ。デニーズはアル中の治療のため に入院する。
・・・普通ではない。だが、ここまでなら想定の範囲内とも言える。しかし・・・やはり事件は起こる。
だが1万人となると・・・・平均して1年に200人だ。これだけの数の女性と性的 関係を持つ男に普通の結婚生活が送れるだろうか? いや、それは無理だろう。ワ タシの常識が言う。
ところがジョルジュ・シムノンは普通に結婚し、家庭を持って子供もいた。いや いや、それは外見だけで、その結婚生活には外からは窺い知れないものがあった はずだ。ワタシの常識が囁く。
では、シムノンの結婚生活はどういうものだったか。
資料によると、彼は20才で初婚。36才の時に長男が生まれる。この結婚生活。や はり普通ではなかった。妻のほかに、秘書の女と女中とも彼は関係を持つ。言わ ば妻妾同居だ。次男が生まれたのは彼が46才の時。翌年、最初の妻と別れ、次男 の母親、秘書のデニーズと再婚する。
50才で長女マリーが誕生する。56才で三男が誕生。その2年後、新しい使用人の 女が雇われる。シムノンは彼女とも関係を持つ。デニーズはアル中の治療のため に入院する。
・・・普通ではない。だが、ここまでなら想定の範囲内とも言える。しかし・・・やはり事件は起こる。
(6)
1977年、シムノンは「レクスプレス」誌でフェリーニと対談。1万人の女と関係を持ったと語る。これは当然、フランス中にセンセーションを巻き起こしたでしょうね。
すでに別れていた2度目の妻のデニーズ。彼女に何かを語らせよう。メディアの一部がそう画策するのも無理はない。翌1978年、彼女は回想録を出版する。本の題名は「猫に狙われた小鳥」。
同年5月。デニーズとの間にできた娘、マリーが自殺する。
シムノンの年譜を見ると、1965年に彼が娘のマリーとイタリアのフローレンスに旅行したとある。マリーが12才の時だ。
フローレンス。我々にはフィレンツェという名のほうが馴染みが深い。ミケランジェロ、ダビンチ、ラファエロ。ルネサンスの美術は小鳥を誘惑するための罠だったのか。
1981年、彼は「私的回想」を発表。娘のマリーを死に追いやったのはDだと書く。デニーズのことだ。
1989年、シムノンはあの世に旅立つ。
真相は闇の中だ。[続く]