ピーター・ラーソン, クリスティン・ドナン, 池田 比佐子
SUE スー 史上最大のティラノサウルス発掘

今回行われた恐竜博の主役。

いかにしてこの恐竜が見つかり。そしてその恐竜が祈祷だからゆえ起こってしまった騒動の裏側が書かれている。


ほとんど初めてとも言えるティラノサウルスの全身骨格(約90%の発見)。

これまで一部発見されていたがあるだろうと予想されていた骨が実際にあったことや骨密度、血管、いろいろな新情報がもたらした優位性。


それが原因で裁判までに。


発掘者側からみた


喜び(世紀の大発見)

悲しみ(裁判にまでなってしまったこと)

苦悩(その裁判による発掘者と地主の所有権争い)

疲労(長引く裁判FBIや軍隊による強制押収)

決着(発掘者ピーターにとって意外な内容)

開放(生き生きとした現在の活動)


が書かれている。



私も始めて知ったのは「裁判にかけられた恐竜がいる」ということだったし。

当然恐竜が、ではなく恐竜の化石の所有権をめぐってだが。


世紀の大発見なのにこういう影の部分は面白くはないがこれが人間なのだと思い知らされる。

結果は博物館が管理することになったので良かったとは思うけどいろいろ考えさせられるところの多い本である。




今回の恐竜展のために取った本だがそれだけではなかった。

恐竜博がなんかチープだったのに対してこっちは利益追求型の民間業者の介入でもめた裁判の裏側が、アメリカの裁判制度の欠陥なんかも垣間見える結構突っ込んだ内容。

ティラノサウルスのこととかははっきりいってそれほどのことはないけどあまりこういう発掘者のような立場の人からの意見って出てこないから貴重かも。






もっと純粋にスーだけを楽しむならこっちをお勧め。

松園 直美
恐竜スーのおくりもの―未来の化石ハンターへ
テレビ局に出した一通のはがきからおとづれる本物のスーと発掘者スーザン博士の出会い。スーがもたらした感動部分の実話。