彼女とあの人は、
誰にも見つからないように
県を超えてデートをしていた。
離婚のために弁護士に相談しているって、
名刺を見せてくれた。
今までの関係を隠すためのウソ、
本当に心が痛かったです・・・。
自宅に帰る彼を送るたびに
悲しかった・・・
と、彼女はこんな告白をした。
私は彼女が好きだった。
もう悲しい思いはさせたくなかった。
でも、なにもしてあげられなかった。
この問題の解決方法は簡単だ。
別れればいい。
それだけのこと。
ただそれだけが、難しい。
とにかくあの人は、やめなさい
と言うしかできなかった。
彼女はすでに引けないところまで来ているようで、
なぜですか
と素直に悲しい顔で質問したが、
わかるでしょ?
と含みのある、言葉を返すだけだった。
あの人の方は、と言うと
彼女から仕入れた会社の内部情報を
彼と共有しようとした。
あの人も、時期が来たら会社に入るという
計画があったほど、彼との信頼関係があっただけに、
彼女と付き合っただけで、会社に接近したような
間違った感覚があったのだろう。
彼は許せなかった。
といえば、彼は真面目な人にみえるが
本当は、面倒だった。
あの人のなれなれしい態度。
彼女の裏切り。
受け入れられなかった。
