私は夜中にひとりで震えていた。

腰が抜けるかと思うほど、驚いていた。

手が震えることを、初めて経験していた。


その日は、彼がゴルフから早く帰ってきた。

お風呂も、食事も済ませてきていて

とても疲れていたみたいで、

子供と一緒に、すぐ寝てしまった。

私は家事を済ませ、テレビを見ながら

、明日のことを考えていると

子供の集金があることを思い出した。

しかも、私の財布には現金がなかった。

そこで思いついたのは、

珍しく早く帰ってきた、彼の財布があることだ。

いくらか借りたことを、朝伝えればいいだろうと

財布を除いた。

小銭を少々と、お札が何枚か必要・・・そこに、

レシート。

いつもは受け取るとすぐに捨てるレシート。

これがそんなに大事なレシートなのか

広げてみた。


どう考えても、アダルトDVDの題名がそこにあった。

これを彼が買った?

題名から察する内容は彼の好みのもの。

結婚前からあった、ビデオテープを思い出した。

問題は、その内容ではなく、

彼はあの入院以来、不能になったと

私に打ち明けたことだ。

不能なのに、アダルトDVD?

しかも、買っている。

鞄には無かった。

うちにも無いはず。

どこで見ているの?

心臓が高鳴っていた。


女。


その想像を打ち消したかった。

私の思い過ごしならそれがいい。

彼はただの怠け者で、傲慢で、

威圧的で、支配的な、裸の王様だと思いたかった。



さいかのブログ ~私はこうして殺された~-16-4


私は彼の携帯に手を伸ばした。