お義母さんが、捨てネコを預かってきた。
彼の実家は当時、10匹のネコを飼っていた。
すべてが捨てネコで、その他にも
近所のたくさんの野良ネコを世話していた。
お義父さんは、せっせと野良ネコに
食事を運ぶお義母さんを馬鹿にしていたし、
家のネコにも、興味を示さなかったが、
自分に寄ってくる、特定のネコだけ可愛がっていた。
なぜそんなに増えてしまったかというと、
野良ネコを捕まえて、去勢手術などをしたあと、
家で世話をしていたら、
自然と、そうなったということだった。
私からすれば、実家のないお義母さんの
家庭の不和で起きる不安の、心のよりどころだと思った。
子供が巣立った今、ネコの世話をしていることでしか、
自分の価値を見いだせないでいるように見えた。
鈍感だが、聡明で、かわいらしいお義母さんなのに。
その預かってきたネコは、
当然のように、うちに来た。
母と息子の間で、話はついていたのだろう。
私は実家でネコを飼っていたけど、
世話をしたことはないので、
1から10までお義母さんの指導を受けた。
忙しい毎日の、やることリストに新しい項目が増えた。
彼は当然のごとく、一切の世話をしなかった。
そしてお義母さんは、 1匹ではかわいそうだと、
すぐに2匹目の野良ネコをうちに連れてきた。
その時の私は、連れてきてしまっているし、
1匹でも2匹でも世話をするのは同じなのだからと、
納得するしかなかった。
