数年前に青森の鯵ヶ沢に行った時ことです。
そこで生干しスルメを売っていた老婦人。
小さなイスに座って
朝から夕方までそこでスルメを売る毎日だそうです。
スルメを買うために近づいた私に「どこから来たの?」と津軽弁で聞く老婦人。
答える私。
更に、その老婦人が、自分は80年以上ここから外には一歩も出たことが無いと仰られまして・・
母方の実家が青森なので津軽弁が通じる私(笑)
そこでの買い物と、その小さなやり取りを終えて帰宅してから、時間が経つに連れて、この老婦人の言葉が蘇ります。
80年以上同じ土地で暮らす。
それだけでなく旅行もしたことがないので他の土地に足を踏み入れたことがないということです。
同じ土地で
外から来る人々を相手にしながらの商い、そして暮らし。
その中で生まれた暮らしの哲学には興味が湧きます。
何を考えてどんなふうに暮らしているのかを
あれやこれや聴きたいと今も時々思い出します。
今はマッピングという秘密兵器もあります。
今ならマッピングの技術を使って
私だけでなく、相手の老婦人がほっこりするような
笑顔になる聴き方も出来ると思います。
もう
おそらくは
今はあの場所に座ってはいらっしゃらないと思いますますが・・・
自由に世界を飛び回る人も
地元から動かない人も
長い人生を終える頃には
どちらも、1人の旅人として道なき道を歩き、
経験し、気付き、自分だけの人生哲学が出来上がっているんだろうなぁと思います。
私も今はその途中です。
老婦人からは人生経験を積んだ方特有のオーラと包容力を感じました。それと好奇心も^_-☆
今でも、この老婦人を思い出すと
全ての人が、ご自身が生きた中に人生哲学を
豊かに持っていると確信します。
大切なものは目で見えない
こういうことなのかと思います。
その哲学を聞いてみたい私です。
何冊も本を読む人
一冊を何度も繰り返し読む人
どちらも豊かですよね♡
